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【ファンタジー】花の街タヌア 日常TRPG [転載禁止]©2ch.net

1 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 19:03:03.86 0
さぁ楽しもう!

2 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 19:07:50.57 0
物好きなことで

3 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 19:10:24.72 0
水の街の次は花の街か
その次は何だ?

4 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 19:56:29.51 0
先にこっち埋めろな
容量残ってるから
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1436599197/

5 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 20:41:12.01 0
【キャラ紹介テンプレ】

名前:
年齢:
性別:
身長:
体重:
スリーサイズ:
種族:
職業:
属性:
性格:
利き手:
魔法:
特技:
装備品:
所持品:
髪の毛の色、長さ:
容姿の特徴・風貌:
趣味:
将来の夢(目標):
簡単なキャラ解説:

6 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 20:49:09.48 0
           人
         ノ⌒ 丿
      _/   ::(  ∞〜 プーン
     /     :::::::\
     (     :::::::;;;;;;;)
     \_―― ̄ ̄::\
     ノ ̄       :::::::::)
    (   ::::::::::::::;;;;;;;;;;;;ノ
      /  -=・‐.‐=・=-i、     くっさ 
     彡,  ミ(_,人_)彡ミ  
 ∩,  / ヽ、,  `ー'  ノ        
 丶ニ|    '"''''''''"´ ノ
    ∪⌒∪" ̄ ̄∪

7 :名無しになりきれ:2015/10/03(土) 23:48:34.25 0
参加希望

8 :ティア ◆fv3r4ajwpo :2015/10/04(日) 07:41:53.33 0
名前:ティアーズ・イシュト
年齢:16
性別:女
身長:157
体重:48
スリーサイズ:85/59/90
種族:人間
職業:花売り
属性:なし
性格:穏やかでほんわか
利き手:右
魔法:不可
特技:笑顔で花を売ること
装備品:はさみ
所持品:花
髪の毛の色、長さ:濃いブルーでロング
容姿の特徴・風貌:いつも穏やかでニコニコしている花売りの少女。
趣味:ガーデニング
将来の夢(目標):タヌア一の花売り
簡単なキャラ解説:街の入り口付近で花を売る少女。いわゆるモブキャラに近い。

9 :ティア ◆fv3r4ajwpo :2015/10/04(日) 07:44:12.31 0
「はいー、花売りのティアちゃんですよー」

街の中に少女の声が響いた。
道行く人は地元の人、道中の人、傭兵、色々いる。
彼女の姿を見ると人々は勇気付けられる。
花はどんどん売れていった。

「あ、もうなくなっちゃった。また仕入れに行かないと」

売り場は特に決まっている訳ではない。
ティアは持ち場を離れ、花の卸商人のところに向かった。

10 :名無しになりきれ:2015/10/04(日) 23:00:49.10 0
ここは島?

11 :名無しになりきれ:2015/10/05(月) 01:58:27.55 0
数千種もの魔法花が咲き乱れることで知られる島、タヌア。
ここに咲く花々は魔力を秘め、それを解放し使いこなす技術「散花」により街は発展していた。
散花とは魔法花の加護を用いて様々な現象を引き起こす術であるが、ここでは主に「闘華祭」と呼ばれる闘技に使われる。
年に一度の闘華祭は「花使い」たちが美しくも激しい散花を使い戦う、最も人気のある興行である。

散花はそれぞれの魔法花を触媒とする通常術式の他に、ひとつの魔法花を守護花として契約する特殊術式が存在する。
守護花の契約をすることで煩雑な術式は短縮され、触媒も必要とはしない。しかし、契約出来るのは一種類の魔法花だけである。
花使いたちは守護花の名を冠した通り名で呼ばれることが多く、また流儀によって使われる魔法花は異なる傾向にある。
名門と呼ばれるいくつかの流儀は存在するが、必ずしもその傘下に入る必要はない。むしろ、独特の技術を持つ個人の流儀を扱う者も多い。

花は生きた状態で使われることが好ましいが、ドライフラワーや押し花に加工されていても効果は発揮する。
また、乾燥させたいくつかの花々を混ぜて使う場合もあるようだ。
季節によって咲く魔法花は異なるが、温暖なタヌアでは一年を通して多くの魔法花が咲いているため、手に入れるのは比較的容易である。
中には魔法花を安定栽培し品種改良に取り組む者や、逆に滅多に咲かない幻の魔法花を追い求める者もいるだろう。
繰り返すが、四季で採取出来る花は異なるため注意が必要だ。必要なら保存すること。
物語中で魔法花を登場させる場合、実在する花でも架空のものでも良い。花によって魔法効果が異なることに注意しよう。

闘華祭でなくとも、街では花使いの争いは頻発する。酒場の賭け事の野良試合や、ただの喧嘩など理由は様々だが、それは日常茶飯事だ。
いくつかの魔法花の薬効により、この街では特に医学が発達している。多少の怪我でも安心だろう。
むしろ、ある種の魔法花の効果で肉体改造した荒くれ者も多く、それらを抑制するのも花使いの役目だったりする。
強くなるためには魔法花を知ることが必要だ。また、魔法花によっては相性の問題もあるかも知れない。
各種エレメントを宿した花や毒を持つ花、逆に癒しの力を持つ花など、その効果は幅広い。使いこなすには熟練の腕が必要だろう。
他人と使う花がかぶる可能性は低くはないが、花使いの技量や手法で効果は変わるため、気にする必要はない。むしろ、相手の花を奪っても良いのだ。

街の様子は、中央の闘技場を中心として四つの区画に分かれている。それぞれ北から時計回りに商業区、歓楽区、居住区、工業区だ。
タヌアはやや大きめではあるが島である。特に北側の区画は大きく海に面しているため、大きな港がある。
主な特産物は魚と農産物のため、四つ足の肉は貴重とされている。一般人は魚を食え。
市に行けばたくさんの魚と花が売られている様は、その奇妙さから観光名所となっていたりする。
中でも花売りは特殊な仕事だ。その在り方はむしろ薬売りに近い。あらゆる効能の魔法花を扱っているだろう。
森などに分け入り花を探すより、花売りに頼るほうが確実だと思われる。お金があれば、の話だが。
プレイヤーは花使いになるも良し、花売りになるも良し、両方を兼任しても良いだろう。

年に一度の闘華祭はもうすぐだ。今年もたくさんの花使いが集い覇を競うに違いない。
最後まで勝ち残った者は、たくさんの賞金と名声を手に入れる事となる。
望みが何にせよ、得られるものは大きいはず。何を胸に戦うかはそれぞれ違うだろう。
戦い、勝ち残れ! 勝者だけが栄光を手にするのだ。

12 :名無しになりきれ:2015/10/05(月) 11:33:30.36 0
歓楽区か…
エエな、歓楽区

13 :名無しになりきれ:2015/10/05(月) 18:19:33.91 0
水商売の都

14 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 03:50:59.40 0
マルシコアヌス元気?

15 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 12:13:15.06 0
ユリウス来てくれー!

16 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 12:14:10.37 0
>>15
無理だろがよぉ
リフティスで暴れてる間は来ねーよ

17 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 15:18:16.41 0
絶望だ……

18 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 18:06:59.23 0
まさかユリウス来ると思って立てちゃった?
それは甘過ぎ

19 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 22:43:26.47 0
タヌアの島は常夏なんだ
名産品はココナッツなんだ

タヌア島はスグァ=キール群島に属してるよ
ただ、大陸から比較的近いから交易は盛んだよ

タヌアには火山があるよ
珊瑚礁も綺麗な島だよ

20 :名無しになりきれ:2015/10/06(火) 23:41:19.82 0
またシェアワールドの>>1

21 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/07(水) 10:09:18.74 0
名前:ニタリア・セリ・モルダバイト
年齢:18
性別:女
身長:177
体重:58
スリーサイズ:89/57/91
種族:人間
職業:花使い
属性:土
性格:自他共に厳しい
利き手:両利き
魔法:魔法花と宝石の混合
守護花:アカシア
特技:剣術
装備品:ライトシールド・ レイピア・形見のレイピア
ショートソード複数
所持品:魔法花・香水・魔宝石・アカシアのドライフラワー
髪の毛の色、長さ:暗黒緑でロング
容姿の特徴・風貌:鋭利な褐色の瞳。右目から右頬にかけて鋭い切り傷
趣味:ピアノ
将来の夢(目標):姉の仇討ち
簡単なキャラ解説:かつて大陸の没落した公爵家の令嬢。幼少期に父母と死別し
姉と仲睦まじい生活をしてたものの、花使いであった姉が何者かによって殺害
されたのを契機に、自分自身も花使いとなり姉の無念を晴らす為に生きている。

22 :名無しになりきれ:2015/10/07(水) 10:42:17.92 0
いいね
ストーリー部分きぼん

23 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/07(水) 10:43:21.39 0
島を囲う磯の匂い。それに交じり擽るように、切ないように風と踊り島中を包む
幾多の花の香りは、このクヌアと言う島に生きる者達の裏で流れる闇と血を隠してるのか?
 「闘華……祭」
 膝や二の腕が露出され、動きやすいように機能美を活かしたプレートメイルと片腕には
花の紋章をかたどった丸い盾。
腰の側面にレイピアを帯わせた暗黒緑の髪を靡かせた一人の女は歓楽区に
連なる場所を歩き交う幾人かに道すがら通り過ぎる際に視線を感じられながら歩いていた。
 
 (――姉さん。本当ならば、この道を歩いているのは……貴方だった筈なのに)

モルダバイト家。
 大陸にある王国を支援すえし公爵家の一つ。外交と宝石商を営んでいた我が家は
とある事業の致命的な失敗と王国を左右する戦へと忠誠と技量を買われた父の死と
流行り病による母の死によって没落を辿った。
 公爵令嬢とは聞こえがいいものの資産を失い社会的な力もない子女の身では
息吹き返す事も叶わない。最後の手段として血筋を絶やさぬ為に著名なる名家へと
嫁へ入る事も考えた。だが、最愛たる姉は私へと安心するように告げてくれた。
『――私が花使いになる。そして再興するわ、我が家の名誉  いいえ、全てをね』
 ……理想であり、目標だった。
魔法とは神秘だ。そして神秘へと寄り添うに相応しきは自然。そして自然に身を置くのは
花と共に石もである。モルダバイト家は不幸中の幸いなれと石を扱う力には長けていた。
 『宝石』と『魔法花』の混合術式。それを扱い姉は時には道楽貴族達の肴の見世物に
時には町を守る警備の一員として、恥も外聞も関係なく私と家名を守る為に生きてくれた。
 清貧の生であったが、それでも心満ち足りており幸福だった。『あの日』が来なければ。
(闘華祭。その勝利の果てには富と栄光がある……薄汚いハイエナであれど『花使い』であるならば
垂涎を宿し、その栄光へと夏蚊のように誘われる筈)
 花を仕入れる為に花屋へと向かうがてら、気が付けば私の片手は爪が肌を食い破ろうとするように
万力のように拳を握りしめていた。
 あの日の事は今でも褪せる事無く色鮮やかに思い出される。
 無念と執念を混ぜあい自暴自棄に死を
試みた所を奇しくも縁あり救われた一人の花使いを師として修業を勤め上げた今でも。
 姉の冷たい躯の傍らにはあった。血の匂いに混ざるように嗅いだ事もないような花の匂いが……。
 (姉さん……もう少し待っていて。私がきっと、見つけるから……)
復讐の焔を傍らに、アカシアの木の魔を背負って女は花屋へ赴く。

24 :名無しになりきれ:2015/10/07(水) 12:20:25.77 0
いいね
時間があれば是非参加したい
ところでほのぼの日常系?

25 :名無しになりきれ:2015/10/07(水) 13:08:45.59 0
それを決めるのはあなた自身だ。

26 :名無しになりきれ:2015/10/07(水) 19:30:46.95 0
>>24
スレ主もテンプレ説明もないことだし
シリアスならシリアスでもおkなんじゃね?

27 :名無しになりきれ:2015/10/07(水) 19:40:24.51 0
同意だな
俺は成るに任せるぜ

28 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/07(水) 20:48:59.18 0
名前:トラッシュ・アマクニ
年齢:25
性別:男
身長:180
体重:60
スリーサイズ:不明
種族:人間
職業:花使い・花農家
属性:風
性格:厄介ごとを抱え込んではため息を吐くタイプ
利き手:右
魔法:刃を散らせた風魔法
守護花:刃桜
特技:アマクニ流剣術
装備品:刃桜の太刀「西風」・左手に籠手・革鎧・ロングコート
所持品:カルセオラリアなどを主体とした魔法花、植物採集セット
髪の毛の色、長さ:黒髪の短髪
容姿の特徴・風貌:東洋人風の精悍な顔立ち
趣味:魔法花の栽培
将来の夢(目標):一人前の花農家として大成すること
簡単なキャラ解説:名門刀鍛冶「アマクニ」の生まれ、しかし家業は継いでいない。アマクニの名で呼ばれることを嫌う。
自立心が高く、家を出てタヌアで花農家の道を歩んでいる。花使いはあくまでバイト感覚。

29 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/07(水) 20:49:50.37 0
見上げた空は突き抜けるように青い。そんな心地よい日差しを浴びながら、俺は何をしているんだ? とため息を吐く。
育てている花々に水を与え終え、昼食の買出しに出掛けて……で、こうして喧嘩に巻き込まれている訳で。
これではせっかく買ったアボカドサンドの味も台無しだ。そもそも俺は何故喧嘩の仲裁をしているんだ?
事の発端は、口論をする二人の男を見咎めた事だった。そう、口を挟んだのは俺である。
どうやら往来で肩をぶつけたのが気に食わなかったらしい。それで、口論になった訳だ。
二人とも二メートルを超える巨体……おそらく「ドーピングアネモネ」を服用したのだろう。
驚異的な速度で肉体を変性させるアネモネには、少なからず毒がある。
その代わり肉体は強靭になるのだが……この毒には強い依存性があるためお勧めは出来ない。
街のごろつき共がこぞって買うため、今ではかなりの高値だそうだが……少なくとも俺は、そんな花を育てたくはない。

「いい加減にしろお前ら、喧嘩なんてみっともなくて親が泣くぞ?」
「んだテメェ? 舐めたこと言ってるとぶっとばずぞォ? オイ」
「そうだ、なんでおめぇみたいな豆もやしが調子に乗って口出しするんだ? えぇ!?」

はぁ、これだから話の通じないごろつきは大嫌いだ。
正直なところ、この街の治安はあまりよろしくない。喧嘩や犯罪は日常茶飯事だ。
そんな厄介ごとに首を突っ込む俺も俺だが、突っ込んでしまったものは引っ込めようがない。
それにしても人を豆もやしとは……せめて細マッチョと言って欲しい。これでも鍛えているんだぞ?
腹は立ったが、腰の「西風」を抜く必要はない。こいつらにはもったいない代物だ。

「いいから喧嘩はやめな? でないと俺がしばくぞ?」
「はァ? 死ねやボケナス」

そう言うが早いか、男の片方が殴りかかってきた。その遅い拳を俺は片手で軽くいなす。
勢い余って転んだ男は、立ち上がると血走った目でこちらを睨み付ける。おお怖い、本気で怒ってやがる。
もう片方の男も、それを見て火がついたらしい。ボクシングの心得でもあるのか、拳を構えてみせた。

「はいはい、とりあえず二人ともお休み。な?」

そう言って懐から取り出したのは一輪のカルセオラリアの花。俺の祖国ではキンチャクソウの名で親しまれていたものだ。
袋状に膨らんだ花弁は高い魔力貯蔵量を誇り、それはちょっとした刺激で簡単に……。
俺はその花を地面に叩きつけると、一目散にその場を離れた。
そして、散花特有の閃光が辺りに広がり……派手に爆発した。

「よし、これで馬鹿共は片付いたな。よしよし」

爆発を全身で受けた二人は気絶している。大した怪我もないようだ。
俺はずっと抱えていたアボカドサンドの入った紙袋を抱え直すと、何事もないかのように歩みだした。
こんな晴れた日は海辺でランチと洒落込もう。おっと、コーヒーも途中で買わなきゃな。

30 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/07(水) 20:50:41.43 0
そうして昼食を摂り終えた俺は、本来の目的であった花屋へと向かった。
朝は市として賑わう通りも、昼下がりの今は人もまばらだ。

「やぁ、来たぜ。明日の入荷はどうするんだ?」

そう、店に来たのは卸している花の注文確認だ。俺は駆け出しの花農家だが、この店に花を卸している。
花は日用雑貨としてもこの島では扱われている。花魔法は生活の基盤でもあるからだ。
そうした日常生活で便利な花や、薬になる花などが良く売れる傾向にある。
その中でも特に重要なのが水仙だ。冷気を帯びる性質があるそれは、食料などの保存に欠かせない。
他の花の鮮度を保つのにも役立つから、結果として水仙は非常に良く売れるんだよな。
故にどこの花農家でも水仙は作っていて、単価が非常に安くなっているのが残念だが。

俺は十種類余りの花の注文をメモすると、店の主人によろしくと伝えた。
こんな新米の花農家から花を買ってくれているんだ、感謝してもし足りない。
とにかく注文を聞いたからにはここには用はない。帰って花の世話の続きだ。
そう思った瞬間、店の扉が開いて一人の女が入ってきた。顔に傷があるが、大層な美人さんだ。
俺はそのとき、アカシアの花の匂いを感じた。この花屋の中でもはっきりと分かる、彼女は花使いだ。
花使いは特定の花の守護を受けるため、絶えず選んだ花の匂いを身に纏っている。
俺の体にも桜の匂いは染み付いている。子供の頃からずっとだから慣れたものだが。

アマクニの人間は、入門してすぐに刃桜の加護を受けるのが伝統だ。
刃桜は特別な性質を持つ花だ。その花弁はガラスのように鋭く、風で舞っただけで容易に人を切り裂く。
故に刃桜を扱うには、花の守護を受けて身を守らなくてはならない。
守護さえ受ければ、花は肉体を傷付けることはない。生まれたときからアマクニの俺は、その守護を受ける必要があった訳だ。
そういえば、刃桜はとある国の研究機関では「SCP-143」とか呼ばれているらしい。
興味のあるやつは、その研究機関の資料に目を通してみるのも悪くないはずだ。
俺の持つ太刀「西風」は、そんな刃桜の花弁を集めて作った刀だ。
木の葉のようにしなやかで、並みの金属より硬いそれは、打ち鍛えれば高価な武具となる。
家を出る際に失敬した一品だが、果たして庭付きの屋敷が何軒買えるか……うん、俺は悪くない。

そんな思い出話はともかく、アカシアの香を纏うその女に俺は興味を惹かれた。
見ると、なかなかに良い武装をしている。革鎧の俺とは比べ物にならない。
間もなく開かれる闘華祭にでも出場するなら、ひとつ商売に出るのも手だ。

「なぁお嬢さん、花使いなら農家の俺と専属契約しないかい? 花屋より安く花を買えるぜ?」

花屋の店先でそんな話をしたら、当の花屋がへそを曲げるだろう。だが俺は気にしない。
商売の女神様には前髪しかないのだ。先手必勝こそ俺の道である。

「各種薬花に戦闘用の花、色々揃ってるぜ? なんせ俺も花使いだからな、自分で使う分は育ててるんだ。
ああ、俺の名はトラッシュ。通り名は刃桜のトラッシュだ、よろしくな」

自らの正体を開示するのは相手を安心させる効果がある……と思う。
そんな訳で俺は自己紹介をした訳だが……このお嬢さん、話を聞いてくれるだろうか?

31 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/07(水) 21:00:11.00 0
 復讐の焔は絶えず私の胸を焦がしている。
花屋、と称してもだ。このタヌアと言う島は流石は『散花』と言う技術により
栄えた町と言う事もあり道中に建てられた施設、4区の内にも未だ踏み込んでない
場所あれど港から歓楽区内へ進むだけでも複数見咎められる。
 良い意味で捉えれば花使いの優遇。悪く捉えれば、それ位贋作や不良品それに近いものを
捌かれても可笑しくないと言う事だ。品定めに関して目利きに敏いのは宝石に関してのみ。
これは誰かしら魔法花、いや……花の専門家を雇うなり何なりした方が良いだろうなぁと
小さな溜息が零れていく。気の所為でない疲労と気怠さが背中を重くする。
この島の涼風、華の匂い、眩しい陽射し、やがて心躍るような祭りの予兆で胸弾ます
期待で孕んだ人々の笑顔でさえも、私の中で燻る怒りと悲しみを薄れさせる事叶わない。
 ――だが感傷に浸せる程度の効果はある。
「思えば」
 思えば、随分と時が経った。
……最初こそ、随分と私は子供だった。
 姉と永遠の離別を交わした後、私は半狂乱といってよい状態だった。
 記憶が朧気になる程に、姉の名を泣き叫び食事は喉を通らず、形相浮かべ
姉の仇を探そうと町中を躍起になって悪鬼の如く足袋が雑巾と化すまで走り……。
 笑い事でないが、当人としては思い返しても苦笑禁じ得ない。周囲の関わった者たち
からすれば口を噤みかねない出来事であれど。今思えば公爵令嬢の正しき取り乱しようでは
なかったと自己嫌悪の笑みしか沸かない。
 そして、ついには身を投げようとしていた時だ、私が師と出会ったのは。
 (思えば……あれも必然たる事だったのか……)
運命、などと言う言葉を鵜呑みにする事はなくとも。もしも姉の復讐の道へ辿るのが
正しき道であったのならば、運命と言う言葉を名付けるのは皮肉ながらにも正道なのだろう。
 師は厳しく、それでいて傷心の私を嘲り死者である姉を弄るような発言を何度もした。
何度、悪魔と罵った事だろう。何度、姉を冒涜する彼女の寝床で首を掻こうとした事か。
 だが、立派、とは言えるか自信ないものの旅立つ事を許可される程の腕を磨いた今となれば
師が姉の死を冒涜した行為も、私が死に安易へ逃げる事を許さず激怒を生の糧にする為だったのだ。
 ……そう、思いたい。そう思わないとやっていけない、と言う心情が芯であると否定出来ないのも確かだが。
 「いや、深く師に関しては考えぬのが得策だ。もう解ってる事だろう」
首を軽く振り、頭が痛くなるような師の嘲笑の姿を脳から消す。
 師は不思議な人だ。女でありながら下手な男より男勝りな性格であり、だからと言って
その事を指摘すると激怒して、だが別なものが言うと照れたり、シナを作ったかと思えば殴り飛ばし。
 酒豪であり豪胆。魔獣の巣くう魔窟へと平然と寝間着に近い姿で自分を引き摺って放り出す事など常。
武具を使うよりも拳だけで竜すら退けると豪語しつつ、本職は蟲を使役したり薬師をしたりと
変に花使いである所は守っている……と言う、表現するには一言で奇人と称すべき方だ。
 (そう言えば師の生まれは、もしやタヌアなのだろうか?
……いや、疑問や問いただした所で無意味な事か。あの人に尋ねたところで
煙にまかれるか、拳で返答するか、いや悪ければもっと私の斜め上の行動に走るだけ)
 まぁ最悪の行動を常つね起こす人であるが、それでも一つだけ尊敬と言うか信じれる部分はあった。
この人は、姉を殺すような人でない。いや……花使いと言う同業の貉殺し、そんな下らぬ
所業に身を費やすような人でないと解る気風を知るが故に、私はあの人の下で修行したのだ。
 ……もう二度とはその修行へ就く気はさらさらなくも。
「しかし、花屋は多いな。……さて、どうするか」
 適当な店に足を運んで、そして買った品が不良品であったと言うのが闘技場でした等と
なれば目も当てられない。
 このタヌアと言う島は広い……探せば情報通もいるだろうが、この島に来たのは初めて。
お上りさんの身として、何処に最初に手を付けようかと……私は道中で少し立ち止まり悩むのだった。

32 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/07(水) 21:59:41.31 0
>>30

 「……ん」

考えていた頃に降って沸いた声。一つの店をとりあえず品を見なければと
思った矢先に出迎えた声は、私の心中を見透かしたような内容だった。
 屈強な体格、それでありながらも男臭い匂いよりも其の人物から香るは……花。
(この方も……花使いか)
 別に驚く事でもない。花使いは女がてらの職と言うものでもない。老若男女たがわず
誰しもが長くも弛まぬ修行、もしくは才あれば長短あれど成れるものだ。
 それに、この人物から香るのは私の仇と思えるものでもない。そうそう意中と思える
花使いに出くわせるものでもない。出会った所で私の目的が果たせるかも、解らぬのだから。
「専属契約……ですか。刃桜のトラッシュ、その名には聞き覚えがあります
私の名はニタリア・セリ・モルダバイト。お会いできて光栄です、トラッシュ殿」
 握手こそせぬとも、頭を下げて軽く一礼をするの令嬢の習わし。
刃桜のトラッシュ。
 確か彼の家門はアマク二……剣術に関しては大陸にも名を挙げられる
豪胆と洗練さを兼ね備えた唯一無二と言わせしめたと聞く。
そしてその鍛冶師の腕は東洋きっての実力をもつと言われていた。
 だが、その武家と技師を併せた名門者の中に一人、家名を継ぐ事へと強い反抗示し
家を出て気兼ねない放浪の身へなった者が居た……と聞いた覚えもあった。
(彼がそうなのだろうか……いや、詮索せぬのが礼儀と言うものだ。
過去を掘り起こすのが辛い事だと言うのは痛い程身で知ってるであろうに)
 顔を上げて、微笑みを伴わせ新たに言葉続ける。
「……折角の申し出。そのご好意に有り難く思います。
ですが、私には身に余るものかと……。何よりも、まだ出会ったばかりの
女にそのような言葉を投げかねては、貴公の名に傷を付けるのでは?
 華舞う祭りも、まだ始まってはいないと言うのに」
――彼の申し出に、私は即yesと答えるわけにはいかなかった。
 花屋と専属契約……確かにそれは闘華祭に出るにあたって私には願ったり
叶ったりのものだ。だが何故その申し出を断るのか?
 それは彼もまた『花使い』であるからだ。
闘華祭は花使い達の演武であり命すら賭す場所。祭りが始まる前からも
駆け引きがあっても何も可笑しくない。
 だからこそ彼の専属契約と言うものに関し公衆の場で即断するのは避けなければいけない
例え彼自身が全くの悪意なき善意で告げたとしても、これを呑めば私と彼は同盟を結んだと
ほかの花使い達から敵視される情報を、このタヌアへ広める事になるのだから……。
 丁重なる礼儀の姿勢と言葉……そして盾へ彫ったアカシアの華へ手を当ててトラッシュへ告げる。
「されど、その言葉と善意、しかと私の心へしまわせていただきます。
このニタリア・セリ・モルダバイトの名に誓い、貴公の力添えの場が今後あれば
その温情に身を任せたく思います。トラッシュ殿との出会いへと感謝を……」
 刃桜のトラッシュ。彼の武勇、そして花の知識は確かに私の力になるだろう。
けれども、私は思う。強い武と知は時に己の常識を超えて周囲を巻き込む程の猛威が
降りかかるのではないか、と。
 私は彼へと一歩身を引いた発言をした。これがいずれ幸か、もしくは不幸になるかは。
きっと神とタヌアに咲き誇る花しか織れぬ事なのだろう。

33 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/08(木) 00:45:50.20 0
>「専属契約……ですか。刃桜のトラッシュ、その名には聞き覚えがあります
>私の名はニタリア・セリ・モルダバイト。お会いできて光栄です、トラッシュ殿」

「よろしくニタリア……って、呼んでも大丈夫かい?
まぁ俺の名を知っててくれるとは嬉しいよ。あまり良い評判はないんだがな」

アマクニの放蕩者、それが俺に対する評判だ。
名門に生まれたにも関わらず、名を継ぐことを捨て農家などに身を堕とした愚か者、とかな。
だが今の俺には明確な目標がある。陰口くらいで凹んではいられないんだな!

>「……折角の申し出。そのご好意に有り難く思います。
>ですが、私には身に余るものかと……。何よりも、まだ出会ったばかりの
>女にそのような言葉を投げかねては、貴公の名に傷を付けるのでは?
> 華舞う祭りも、まだ始まってはいないと言うのに」

「ああ、祭りはこれからさ。だから準備の必要がある。
俺の目的は名を売ることだ。優れた花農家のトラッシュがここにいる、ってことを知らせたいのさ。
そのためには、俺の花が如何に役立つかという事を証明しなきゃならねぇ。
闘華祭の上位者が俺の花を使ってたって知れてみ? それ以上の評判はないのさ。
もちろん俺も自分の花を使って見せるよ? でもそれは多ければ多いほど良い。
お嬢さん……ニタリアが俺の花で勝ってくれれば、むしろこっちが金を払いたいくらいだぜ」

こんな説明で分かってくれるだろうか? いや、分からせるんだ。
身に帯びた風格で分かる、ニタリアは強い。それにモルダバイトと言えば名門貴族だったように思う。
彼女ならば闘華祭で活躍するのは間違いないだろう。だからこそ欲しい逸材だ。

>「されど、その言葉と善意、しかと私の心へしまわせていただきます。
>このニタリア・セリ・モルダバイトの名に誓い、貴公の力添えの場が今後あれば
>その温情に身を任せたく思います。トラッシュ殿との出会いへと感謝を……」

「んー、返事はまた今度ってことだな? 分かった、良い返事を期待するぜ。
俺の力が借りたければいつでも連絡してくれ。全力で応援するからな。
闘華祭は身一つじゃ勝てないぜ? 如何に花を使いこなすかが勝負の分かれ目さ。
そうだ、宿の名前だけでも教えてくれないか? こっちから連絡することもあるだろ」

この街で宿と言えば、商業区の民宿と歓楽区の宿の二つがあるが……彼女に限って歓楽区の宿を使う可能性はあるまい。
闘華祭まであと間もない。そのために育てた特製の花々も育ってくる頃合だ。
この祭りには俺の全てがかかっている。出来る事を尽くさなければならないだろう。
他にも専属契約を交わしてくれそうな人がいればお願いしたいが……運が良ければ見つかるかもな。
あとは畑に帰って農作業の続きを……いや、その前に街をぶらつくのも悪くないか。

34 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/08(木) 17:08:40.13 0
>よろしくニタリア……って、呼んでも大丈夫かい?
>お嬢さん……ニタリアが俺の花で勝ってくれれば、むしろこっちが金を払いたいくらいだぜ
 「どのような呼び名でもご自由に。ですが、ご無礼かも知れませぬが
トラッシュ殿は闘華祭へ出ないのですが?
 貴公ほどの腕があれば、大会で名誉を勝ち取る事も可能と思いますが……」
 少し首を傾げて質問する。
私自身は大会での勝利、と言うよりも仇を探し当てると言う部分に重点を置いている手前
真剣に祭りで闘う気ではあるものの貪欲に勝利を狙っているわけでは無い。
 意識が勝負より復讐に傾いている私では、多少良い所まで進めても真摯に
祭りに挑む花使い達には劣るであろう。だからこそトラッシュ殿のように生まれながら
武に沿って生きてきた者が祭りに出ない事が素で不思議に思ったのだ。
 まぁ、言葉から察するに。この方は武に生きるより花を愛でて育む事への情熱が
人生の意義と悟ったのかも知れぬが。
>宿の名前だけでも教えてくれないか? こっちから連絡することもあるだろ
「それが……無体ながら祭りに関する事柄だけ念頭に島へと参じたばかりで
宿に関しても全く準備をしてないのです。まだ日も高いので今からでも適当な
場所をと思ってた所ですが、トラッシュ殿は良い場所を知ってますでしょうか?」
 恥ずかしながら、必要最低限の荷と装備以外は仇探しに意識が追いやられ
全く他の事には無頓着であったのだ。幾らかの路銀はあるもののタヌアの宿についての知識は皆無。
 先ほど断った手前で、まことに恐縮ながらトラッシュ殿の世話にすぐになりそうだ……。
 

35 :名無しになりきれ:2015/10/08(木) 19:52:00.75 0
           人
         ノ⌒ 丿
      _/   ::(  ∞〜 プーン
     /     :::::::\
     (     :::::::;;;;;;;)
     \_―― ̄ ̄::\
     ノ ̄       :::::::::)
    (   ::::::::::::::;;;;;;;;;;;;ノ
      /  -=・‐.‐=・=-i、     くっさ 
     彡,  ミ(_,人_)彡ミ  
 ∩,  / ヽ、,  `ー'  ノ        
 丶ニ|    '"''''''''"´ ノ
    ∪⌒∪" ̄ ̄∪

36 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/08(木) 21:08:07.70 0
>「どのような呼び名でもご自由に。ですが、ご無礼かも知れませぬが
>トラッシュ殿は闘華祭へ出ないのですが?
> 貴公ほどの腕があれば、大会で名誉を勝ち取る事も可能と思いますが……」

「ん、言わなかったか? もちろん俺も闘華祭に参加するぜ、腕に覚えはあるからな。
世界中からこの島に猛者が集まるんだ、出ない道理はないだろ。いやー、楽しみだぜ!」

嬉しそうに俺はそう話す。一族に仕込まれた剣の腕は、案外役に立ってくれている。
アマクニ流剣術は秘伝の古武術だ。伝承するものは少なく、皆伝の腕前は更に少ない。
散花と組み合わせて使う事を想定された武術は、他に類を見ない珍しいものだろう。
剣術とそのための鍛冶を両方秘伝として伝えてきた一族の結晶は伊達ではないのだ。
俺は鍛冶の才能はさっぱりだったが、その分剣術には秀でていた。一族の期待は大きいものだったはずだ。
それを無視して家を出た俺を、一族の連中は恨んでいるだろうか? それとも忘れ去られたか。
幸いにも俺には家督を継ぐことの出来る兄弟がいたし、兄弟子を押し退けてまで家督を継ぎたくはなかった。
才能に恵まれていなくても、秘伝を継承する事ぐらい頑張れば出来るだろ、俺は知らない。

>「それが……無体ながら祭りに関する事柄だけ念頭に島へと参じたばかりで
>宿に関しても全く準備をしてないのです。まだ日も高いので今からでも適当な
>場所をと思ってた所ですが、トラッシュ殿は良い場所を知ってますでしょうか?」

「そうか、宿はまだか。だったら俺の顔の利く良い宿屋を紹介してやる。
それから花を買うなら朝のほうが良いぜ? 鮮度もあるし、午後には品薄になるからな。
花の扱いで知りたい事があれば何でも訊いてくれ。力になれると思う。
あと……まぁなんだ、これからよろしくな! じゃ、行こうぜ」

そう言って俺は、宿に案内するためにニタリアを外へと連れ出した。
宿はすぐ近く、この辺では人気の酒場の二階だ。俺は常連だから顔も利く。
親父さんは客を選ぶ頑固者な部分があるが、ニタリアならおそらく大丈夫なはずだ。
食事も出るし綺麗だし、宿泊して嫌な気分になることはないと思う。
そんなこんなで街を歩いていたのだが……。

「やっと見つけたぜてめぇ! おぅおぅ、さっきは舐めた真似をしやがって」

巨体の男に道を阻まれた。
それだけではない。その子分と思われる大男が三人、更に現れる。
一際巨体なその男は顔を包帯でぐるぐる巻きにしていたが、よく見ると見覚えがあった。

「……あぁ! 昼前に吹き飛ばした奴か。良かったな生きてて」
「てめぇのせいだろうが! 覚悟しな、二度と足腰立たないようにしてやる」

男四人は全員不自然な巨体、そして唇がアネモネ中毒特有の青紫に染まっている。
ふぅん、それだけアネモネを買えるってことは金持ってんだな。うらやましいことだ。
いいじゃねぇか、死なない程度に相手してやる。こっちは女連れだ、カッコ悪いところは見せられねぇ。

【雑魚なのでワンターンキル可】

37 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/08(木) 23:10:37.15 0
>>36
>もちろん俺も闘華祭に参加するぜ、腕に覚えはあるからな
「あぁ、そうでしたか。
 ご武運お祈りしております……と、言うのも変ですね。
もし運が悪ければ、初戦で私と当たる事も有り得るのですから……」
 トラッシュ殿が言っていた『もちろん俺も自分の花を使って見せる』と言う言葉に
ようやく合点がいった。頷きながら自分の思い違いを反省し微笑みが苦笑に移り変わる。
 彼は強い。
 幼少から染みつく武家ならではの鍛錬から培った力は本物。
笑顔で語りかける最中にも、少しは実力あるならばトラッシュ殿の体から滲み出る
隙なき自然と周囲に対する警戒と剣士としての鬼気ある気配を感じ取れる。
 これが本物の『剣士』と言うものなのだろう。日常の生活一つ一つでも何時いかなる時であれ
刺客が出現しても対応出来る実力者としての力。
私など幼少に王国の剣術を護身程度に手習いしたのと、師の鬼めいた鍛錬を含めれば
本物の剣士と並べられると豪語する事は恥ずかしいを越して厚かましいものだ。
 (だが、負けたくはないものだ。好敵手としても、花使いとしても……
私は容易に負けられない。否、敗北して立ち上がれぬようにはなりたくない。
 無様でも、踏みにじられても折れず陽射しへ向けて咲く花のようでありたい)
 彼は強いだろう。闘華祭では天運が味方すれば優勝する事も可能かも知れない。
心構えも武技も差がある身なれど、それでも欲を言えば私は彼には負けたくない。
 女がてらでも意地がある。姉の分まで、私は花使いとして理想のままを演じ生きたい……。
そう、考えつつ彼に相槌をうって共に店を出る。
生来からの性なのが、彼は内から発される力強さの反面、お人よしに感じられる程の
暖かさもある。それはきっと、彼が花使いでなく花売りとして生きようとする姿勢が
齎す事によってのお陰なのだろう。私はまだ少々の話した間柄であれど
 彼と言う人柄が気に入り始めている。それは、いずれ花使いとして剣を交えるにあたっては
きっと悪手なのかも知れない。されど私は彼を無碍に袖を払う関係になろうとは思えない。

 石畳の道なりを進み、花の香りはやはりながら風に運ばれ島中を踊っている。
手を指してあれこれと各所を説明してくれるトラッシュの口上に関心の声を上げていて
観光めいた気分に浸ってしまっていた所為か、私は失念していた。
 

38 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/08(木) 23:13:28.04 0
気づけば強い敵視が四つ。そして荒れた声が降り注いでいた。
>やっと見つけたぜてめぇ! おぅおぅ、さっきは舐めた真似をしやがって
>覚悟しな、二度と足腰立たないようにしてやる
その悪漢……いや、そこまで呼称する程でもない。荒くれ共はどうやらトラッシュ殿に
対し因縁あるらしく出会いがしらから殺気を滲ませている。
 だが、それは目に見える殺気、と言うもの。命のやり取りまで及ばない
私は本物の殺意、と言うものを数年前に知った。彼らの形相は確かに常人なら
怯えさせるに十分なものの、私やトラッシュ殿からすれば涼しい風を当てられたようなものだろう。
「……相手にせず、行きましょう」
 私はそう小声で告げて袖を引いて行く事を最初提案した。
相手は小物。何より大衆がある通りでもある中で乱闘騒ぎを起こすのも忍びない。
 この町では平常の出来事かも知れないが、それでも一定の貴人としての心構えあるならば
相手にせぬ事が条理だろうと考える。トラッシュ殿に促しつつ足を踏み出そうとして
私は陽射しが急に薄暗くなったのを知り、顔を上げた。
「おいおい姉ちゃんよー。黙って通り過ぎようなんぞ思ってねぇーんだろうなぁ」
「おぅ! よく見りゃあ顔に傷物とは言え、結構な上玉じゃねーのぉ!
そこにいるぶさ男なんかじゃなく、俺たちの相手してくれよぉー、おい!」
 自然と吐息が零れる。今日タヌアに来て数時間も経ってるか怪しいのに関わらず
何故に厄介事が起きるのか?
 見れば唇は青紫色で、幻覚か若しくは頭の中が花咲くかのようになる毒草を
摂取してるのか疑わしい目つき。
 「……お二人、お相手して貰って構いませんね?」
私はそうトラッシュ殿に静かに告げ……そして動く。
 屈強な男二人、だが薬によって感覚鈍る相手に散花や守護花との契約により
織りなされる魔法を使用するなど大盤振る舞いどころか愚の骨頂である。
 「―シュ   ッ!」
 まずはひじ打ち。それを一人の覆いかぶさるように舐めるように見ていた一人の
男へとくりだす。全体重をかけて初動の勢いもかけた一撃を水月、男の鳩尾へとだ。
 ぐふぅぃ! と息を吐く音と肘の手応え。
師から教わった通り、人の五臓六腑のつまる腹の部分へ無警戒の弛んだ部分への
一撃は凄まじい効果を秘めた。涎と胃液の合わさった泡を口から出して前のめりにある
暴漢へ対し、もう一人の男と挟むような立ち位置へ移動しつつ足をかけて水月に衝撃受けて
意識老耄の男へと止めに腰に差したレイピアを抜くと、鞭のように刃の腹で男の首を打つ。
 それが決定打となり、男は沈む。これで残りは一人。
―て ん めぇ……!
 躍りかかるもう一人の男。倒れた男が障害物となるものの、大股で男は棍棒ほどある
大きさの腕を振りかぶって殴りかかってきた。
 (遅い……)
師との濃密な鍛錬の時は私にも実を結んだらしい。普通の男なら殴り飛ばされそうな
暴風のように感じさせる腕も、私の目にはゆったりと風に靡く紙風船のように感じさせ
目と鼻のスレスレに上体を反らさせて回避を行う。
 (……久々に、扱ってみるか)
『散花』だけが花使いの力でない。私は抜き放ったレイピアを戻すでもなく
地面へと突き刺し そして 撓(しな)らせ 柄をしっかりと握りしめて 曲げる。
 (張力を活かし……その衝撃を利用し、相手を打つ!)
私の持つレイピアは少々特殊で、花の茎のように曲げても真っすぐになるように
よく撓る。そして元に戻ろうとする反動と張力は一品だ。
 全体重をかけて、レイピアを曲げて力を抜くと同時にレイピアの張力だけに身を任せ
その反動と共に倍加した衝撃で相手を攻撃する。
 私の王国では、余り広まった技でないものの『スナップ』と称されてはいた。
その技の効果は語るより見るが易し。
 拳を振りぬいて蹈鞴を踏んだ大男へと、私はレイピアの反動を活かして跳ぶ
片手に装具されたライトシールドを構え、相手が驚愕しながらも防御も出来ぬ間に
その顎目がけてシールドを私は上へと振りぬいていた。
 女の拳で殴りつけられるように、革と一流の職人によって手がけた材質で
顎を殴られるほうがよっぽと痛い。脳震盪を起こしばたりと上体を大の字で
倒れ伏した男の結果が、先ほどの技の効果をよく証明させてくれた。
 「……まずまず、と言ったところでしょうか」
 トラッシュ殿を振り返る。花使いの闘い方、とは言えぬものの彼の目にも叶う
恥じない動きを私は出来ていたであろうか?

39 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/09(金) 20:04:29.12 0
名前:ピエール・マーシュブルボン
年齢:不明
性別:男
身長:186
体重:64
スリーサイズ:不明
種族:人間
職業:花の品評家、花導師
属性:樹
性格:ひたすらにナルシスト
利き手:左
魔法:花魔法の他に時間魔法も行使する
守護花:リコリス(ヒガンバナ)
特技:空間を使い生け花をする
装備品:ラヴニール(剣)、ジュストコール、キュロット、ハット、マント
所持品:沢山の花、書物、(主にポエムを書く)メモ
髪の毛の色、長さ:金髪で巻き髪
容姿の特徴・風貌:髭を生やした細身の紳士。
趣味:ポエム、生け花
将来の夢(目標):東方の文化を取り入れてマーシュブルボン流を確立させる
簡単なキャラ解説:元々はタヌアを治めていた貴族の一族。王政からの脱却にともない没落するが、
それなりの屋敷に住み、それなりに高い資質を備えている。身内は他界したと本人は語る。
タヌアのどこかにあるという「七色の谷」を探している。

【よろしくお願いします】

40 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/09(金) 20:58:30.31 0
>「……お二人、お相手して貰って構いませんね?」

その台詞と共に、ニタリアは動いた。
熟練の武芸者の立ち回り。その挙動は美しいとさえ思える。
打撃から剣を抜いての鋭い一撃が決まり、男の片方が倒れたを見届けて、俺も戦闘を始める。
男のひとりの懐に走り込み、零距離で西風を抜刀。その勢いのまま柄で顎に一撃を与えた。
よろめく男を逃がすことなく、大上段の構えから脳天に刀を振り下ろす。もちろん峰打ちだ。
薄桃色の刀身を持つ西風は、素人が扱うには少々「切れ味が良過ぎる」のだ。
刃渡りの幅すら超えて切れてしまう西風は、だからこそ普段は峰打ちしか行わない。

「はい、残るはお前さんだけだな。覚悟はいいか?」

そう問いを投げた相手は、顔に包帯を巻いたあの男だ。
既にニタリアの攻撃を受けた二人は地に伏せ、彼しか残っていない。

「て、てめぇ……」

それでも脳内お花畑なその男には、無謀な闘争本能しかないのであろう。
幻覚や凶暴性の助長……アネモネの過剰摂取に明らかに脳をやられている。
まるで遅い突進で、男は頭から突っ込んできた。しかし、そこは刀の間合いだ。
俺はハエ叩きのごとく、男の頭を叩き落した。男は簡単に地に沈む。

「悪いな。生憎俺は刀を握れば無敵なんだぜ?」

ついでに男の顔を容赦なく蹴っ飛ばし、俺は納刀した。
散花したくもない様な相手だった。準備運動にすらならねーでやんの。
さて、気を取り直してニタリアの案内をしなきゃいけないんだったな。

「来たばかりで申し訳ないが、この街には結構こんなごろつきが居てよ。
特に歓楽区には多いから、そっちにはあんまり近付くなよ? 面倒だから。
アネモネ中毒の連中だけならともかく、用心棒の花使いが居たりして厄介なんだよな。
まぁニタリアは強いし、概ねの相手なら大丈夫だと思うけど」

そんな風に軽口を叩きつつ、ニタリアを連れて街を案内する。
目指す酒場兼宿屋は、そこからさほど離れていない商業区内にあった。
既に時は夕刻、気の早い連中が酒盛りを始めている頃だ。
宿泊の手続きを終えるのを待って、俺はニタリアに声を掛けた。

「なぁ、さっきのお詫びに飯を奢らせてくれ。俺もここで食べるつもりだったしな。
あ、断るなよ? 泣くぞ、泣くから。男のみっともない姿なんて見たくないだろ?
ここは魚のフライが旨くてな、酒にも合うんだぜ? あと酒もいいのが入ってるんだ。
それに、お前さんと話をするのも悪くないと感じたんだよな。島の外の花使いは珍しいんだ」

かく言う俺も、島の外の花使いだったりするのだが。
魔力に満ちた土壌は世界的には圧倒的に少ない。土壌の魔力が、花や鉱物に宿る訳だ。
この島は世界有数のパワースポットで、温暖な気候故に年中魔法花が咲き誇る。
どうして根や実でなく花のみに魔力が宿るのかは謎とされているが、俺にはなんとなく分かる。
きっと花は、植物の命の輝きなんだ。精一杯咲き誇るからこそ、そこに魔力が宿る。
そんな花を育てる魅力に取り憑かれた俺は、こうして島で花農家をしている訳だ。
花は美しい。それは健気で魔的で、どうしようもなく人々を惹きつける。
実家の庭に咲く刃桜だってそうだ。その危険な花弁が舞う様は、あまりにも魅力的で。
花に取り憑かれた俺もまた、アマクニの血を引くが故なのだろうな。

41 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/10(土) 13:53:26.29 0
――朝。

ピエール・ド・マーシュブルボンの朝は散歩に始まる。
剣は腰に挿すだけ。特に武闘派という訳ではないが、”貴族のたしなみ”だと勝手にピエールは思っている。

「ボンジュール、実に良い朝だ――」

伸びをすると、髭の角度を手鏡で確認。コツコツと音を立て、花畑のような庭を下りていく。
高く高い空に青く青い海。椰子の木が天に高く伸び、既に昇り始めた太陽の光を反射している。

朝市の喧騒は既にタヌアの街中に響き渡っているが、ピエールはそれを気にすることもなく、
街外れのカフェへと足を運んだ。タヌアでも朝から空いているのはここぐらいだろう。
いつもの『特等席』に腰掛けると、指をパチリと鳴らし、店員を呼んだ。
「いつもの」

しばらくすると、店員からカップに淹れられたこの地域特有のティーが出された。
「ンー、マンダム」
ピエールはそれを一口含むと、大きな息をついた。この地域独特の茶を椰子の汁で煮出したものだ。
(さて…いつもの読書タイムといこう…ん?)

カフェの脇にあったチラシを見て驚いた。既に闘華祭の時期が迫ってきているのだ。
こちらはまだ書物の解読で忙しいというのに。
ピエールは闘華祭に既に応募済みだった。出場する目的は一つ。マーシュブルボン流派を普及させるため。
(―この際、闘いの勝ち負けなどはどうでも良い…)
普段は見せぬような鋭い目線をチラシに向け、一瞥するとすぐさま自分の眼下に目線を変えた。
そこには東方から来たという、ピエールの”師”による手紙が置かれている。
”師”とは実に3年もの間、タヌアで闘華術を教わった。
今頃は無事に帰郷できているだろうか。
大陸の西に位置するタヌア島の東にはスグァ諸島があり、地図は一般に公開されている。
しかし、そこから東の果てへの地図というものは存在しない。東方というのは謎の地域だ。
”師”は命からがら東方からタヌアへと流れ着いてきた。彼はあらゆる航海技術の本を読みあさり、
小さな船を作り東方へと帰っていった。

ピエールが受け継いだのは「オウギ」と呼ばれる武器(少なくとも彼はそう思っている)
を投げて競う、「トウセンキョウ」という競技だった。これは間違いなく武芸だろう。
花を生けることに命を捧げたピエールにとって、”師”の存在は大きかった。

――花を「投げる」ことによって空間に「静」と「動」を取り入れ、新しい境地を拓く!
(これぞマーシュブルボン家の新しい境地…!しかし…)
「しかし、この東方文字は、私には読めん!島の識者を探さなくては…!」
それは”師”が去った最後にピエールに渡した手紙「破」「門」「状」と書かれていたものだった。

手紙の解読を諦め、ピエールは「七色の谷」のありかについて書かれていた文献を解読する作業に戻る。
既に時間は昼刻を過ぎている。市場の向こから叫び声が聞こえた。
「泥棒!!!」
見ると、ピエールの方向に向けて、装飾品らしきものを盗んだ男が、それを追いかける店主の若い男に追いつかれていた。
タヌアの治安は年々悪化している。しかも実に周到なことに、盗んだ男の連れらしき女が、店主にナイフを突きつけているところだった。
店主の男はゆっくりと下がり、盗賊の男女も徐々に後ずさる。
ギャラリーが集まり始めたところで、盗賊は裏路地へと逃げ込む流れだった。

「…まぁ、待ちたまえ」

逆から、つまり盗賊2名の逃げる方向から現れたのはピエールだった。

42 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/10(土) 13:55:06.82 0
× 大陸の西に位置するタヌア島の東には
○ 大陸の東に位置するタヌア島のさらに東には

43 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/10(土) 14:43:11.48 0
「おぅ、殺すぞォ、おぉん?」 「あんた死にたい訳?」
盗賊2名は首尾を台無しにされ、大いに不服なようだ。男の方もナイフのような武器を抜く。
いや、これはナイフと見るや花具だった。彼も何らかの”使い手”に違いない。

「いや、実に汚い花だ… 武器を易々と抜くとは、”剣は横に添えるだけ―”
ウィ、この私の愛剣ラヴニールもそう言っているよ」

コツンコツン、と靴で地面を叩き、相手を煽る。店主までもが足を止めた。
痺れを切らした二人は切りかかってきた。
花の力を得たリーチは、その見た目よりも遥かに長い―! しかしだった。
剣の柄に左の掌を置き、フワリと跳躍したピエールの長躯は、宙返りして二人の頭上を通過する。

その刹那、群集・盗賊・店主・そしてタヌアの花や鳥たちの動きと声が一瞬停まり、
右手から放出されたスグァクチナシの粉塵が二人の顔を覆った。
そのまま着地すると、盗まれた装飾品の袋を奪い、店主の方に向き直った。
「畜生!野郎!」
盗賊のささやかな反撃は空を切り、ピエールの姿はそこから腕一つ分ほど移動した。
そして彼らに訪れるのは猛烈な眠気。二人は地面へと倒れこんだ。

しかし、ピエールの動きはこれだけでは終わらなかった。
「”狂い咲いたリコリス――!”」
再び剣の柄に手をかけると、今度は装飾品の袋を持って店主にダイビングし、それを手渡した。
呆然とした顔で商品を取り返した店主をよそに、いよいよピエールの動きがクライマックスに入る。
地面にダイブしそうになったところを右手でささえ、店主の後ろに跳躍しながら回りこむと、まずは彼岸花を一本、装飾品の上に突きたてた。
側面に移動しさらに一本、そして帽子を茎だけで立つ二本の彼岸花の上に逆さに載せ、最後は店主の背面で宙返りし、帽子の中に一本と店主の鳥の巣頭の髪の上に一本を突きたてた。

「――ル・トリオンファン(約束された勝利)、つまり宝は正しきもののもとに帰る」

決め台詞を放つピエールに対し、商品の袋の上に彼岸花とハットを乗せ、困惑と呆れの入った顔をしている店主。
そしてピエールは彼からハットを取り返すと、”観衆”に向けて高々と手を挙げた。
困惑の混じった拍手がパチパチと乾いた音を立てた。

44 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/10(土) 14:45:04.83 0
ピエールは何事も無かったかのように椅子に戻り、腰掛けた。
周囲には見せないようにしているが、額からは汗が流れ、肩で大きく息をしている。
宝剣ラヴニール(「未来」の意味)の力は時間を僅かに歪めることだが、これは大きく体力と精神力を消耗する。
(…疲れた…闘華祭までに体力をつけなくては…!)

頭に彼岸花を挿したままの店主が立ち去り、盗賊たちは自警団によって連行されていったが、
それでもピエールは席を離れなかった。いや、眠っていたようだ。
先ほどの疲れと、眠り粉を少し吸ってしまったせいだろうか…!
(時間を無駄にしてしまった!早く帰って洗濯物を取り込まなくては――!!)

帰り道。
ピエールが見つけたのはしばらく通っていない酒場だった。
どうも東方系と見られる男が入っていくのを目撃してしまった。(>>40)
(寄り道か、まぁ…悪くない)

ピエールはその宿屋が併設された酒場へと足を運んだ。
「ほど良く冷えたビェル、あるいはこの店で一番人気のワインをくれ」
その適当で気取った掛け声は、結果として両方を、それも一番高いものを注文することになった。
ビールを片手に、メモを取りポエムを書き記す。

 ”冬に咲く花 このままなら 恋に落ちる それはラヴニール
   冷めないうちに 抱きしめる そして 終わらないイストワール ”

ブツブツと呟いていると、周囲が引きはじめた。
そのとき東方系の男と目が合う。女連れのようだ。
「おや、私に話したいことでもあるのかね?モノはついでだ。
これを読めるかね? お礼に良く冷えたビェルを奢ってやるぞ」

金色の髭を片手で触りながら、トラッシュたちに”「破門状」”を見せた。

   破門状
ピエールへ。お前はもうワシの弟子ではありません。
以上。もう来ないからね。   カマタリ

【よろしくお願いします】
【不定期参加になると思うので、遅いときは適当に飛ばしてもらっても結構です】

45 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/10(土) 22:32:41.48 0
>>44【了解です、こちらこそ宜しくお願いします】

やはり、トラッシュ殿はお強い。
 振り返った時には視線には倒れ伏す荒くれものが一人。
残る首領各と対峙する彼の気配。それははさざ波が立つ瀬もない程
穏やかで、それでいて触れれば冷ややかなものを醸し出ていた。
 頭突きのような態勢で飛びかかる相手に対しての抜刀
本気すら出してないのは明白。だけれども一閃の刀の柄に手掛ける瞬間は
厳かなもので。彼は花屋だと笑って言い放つが、その本質はやはり武人なのだと見て取れた。
 「お見事」
称賛の一言と共に再度連れたって歩く。アネモネと言う麻薬花が蔓延っていると言うのは眉潜める内容だが
何時の世も禁忌に手を出そうとする輩は尽きぬ事はわかる。用心棒の花使いと言う内容にも
仇の事が頭にちらつく物の、気を急いてもどうにかならない事は百も承知。今はトラッシュ殿の
好意に甘える事が彼を立てる事だと静かに自分の焦燥を諫めた。
 ―気が付けば日暮れ、彼との語り合う時が楽しいからなのか? 経つ時の速さに僅かに目を瞠るも
賑やかな酒場のある場所へ入る。
 こう言う場所は未だ慣れぬ事があるものの嫌いではない。静かな場所に入り浸るとどうしても自然と
悲しい事や懐かしい事を思い浮かべてしまうものだから。
「無論、同席させて頂きますとも。魚のフライは大好物ですよ、酒は嗜む程度ですが
島の外の花使いは珍しい、ですか。そうかも知れないですね、花の咲き誇る土地は少ない」
 だが、今はそんな事を考える事もなさそうだ。トラッシュ殿の口上に口を軽く上に釣り上げつつ
私は彼の語りへ付き合う。
 基本的に私が聞き手に回ってしまうが、それでも彼は私の事を詮索しようとせず自身の体験や
花に対する情熱を逐一退屈せぬように聞かせてくれる。彼の陽だまりのような気質は
私の霜で覆われたような心にも慰みをくれるかのようだ……。
 「……?」
 その時だ、私の位置からして背後から声がかけらたのは。(>>44
金色の立派な髭、いかにも貴人と言わんばかりの主張が全身から放たれている。
 それと共にその男性から香る花の……恐らく、いや間違いなく花使いなのだろう。
 「知ってる方ですか?」
小声で、トラッシュ殿に向き直り聞いてみる。視線からして私に対して声かけたようでない
それに片手で掲げた文字は私の把握するもでない。どうも東方か、その類のようだが
私は大陸出身で、文学は大陸文字中心しか学んでないのだから。

46 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/11(日) 20:30:03.55 0
酒場にて雰囲気良く歓談する俺とニタリアだったが、何やら妙なノイズが混じる事に気がついた。
これは……詩? あまりセンスを感じさせないそれは、ひとりで酒を片手にメモを取っている髭の男からだった。
怪訝にそれを見ていると、顔を上げたその男と目が合う。しまった……何だか嫌な予感がする。

>「おや、私に話したいことでもあるのかね?モノはついでだ。
>これを読めるかね? お礼に良く冷えたビェルを奢ってやるぞ」

いや、話したいことなんて一言もないんだが……。
だがしかし、今更知らん振りも出来ない。それに男の示した東方の文字も気になった。
そういえばこの地域では東方文字は普及していないんだったな。
俺は幼い頃から両方習っていたのだが……それに一族には西の出身の者もいたっけか。

「おう、読めるけど……本当に読んでいいのか?」

内容は一目で分かる。あからさまな破門状だ。
こんなものを読み聞かせたらショックだろうけど……頼まれたものは断れないのが性分だ。
俺は聞き返されないように、一語一句はっきりと翻訳して読み上げた。
男……破門状の内容からしてピエールとは彼のことだろう……それを聞いて不思議そうな顔をして、それから驚愕してみせた。
あーあ、だから読みたくなかったんだ。何で俺はこう厄介ごとに巻き込まれるのだろう?
それにしても、カマタリという名前には聞き覚えがあった。どこぞの師範だった様な……?
いずれにしても、今の俺には関係がない。ここはいっそ席を立った方が良いか?

「まぁ何の破門状か知らねーけど、あんまり気にすんな。ああ、酒はいらないから」

それだけ言って俺は、ニタリアとの楽しい歓談に戻る。否、戻ろうとした。
戻れれば良かったんだけどなー……。

47 :名無しになりきれ:2015/10/12(月) 13:38:48.27 0
喧噪のなる酒場の片隅で厳つい男共がエール片手に周囲に関知する事なく
乾杯の音頭を上げていた。炭鉱が採掘でも生業としてるのだろう、鍛えられた
二の腕を露出させ、麦と独特の香りを発した酒を気に煽る。
 プハーッと言う人心地ついた声は、長年の勤め上げた仕事の終わり区切りを感じさせる。
エールの摘みに軽い肉料理やらパンを齧りつつ話が進められる、大きな声でのぼるのは
やはりと言ってだが闘華祭に関する事だ。
 「今年はよぉ、タヌアでも稀に見る一番どでかい規模で開催されるってな!」
 「おぅよ。何でも大陸の……あぁ、何つったか? まぁ、アレだ。
大陸の何つう国の貴族様方が目を付けたらしくて、えらい金のやりとりがされったつう噂だ。
 最近あちこちで普段は手も出ないような禁指定の花やら何やらが手に入りやすいのも其れが
関係してるってな。まぁ、わいらにゃ殆ど関係ねぇ話よ。がははは」
 豪快な漢の笑い声と共に話は闘華祭へと本格的に移り込む。
 「おりゃあ、今年の祭りの為に半年間、娼婦館を我慢に我慢して貯めた金で……
『鋼糸のピタ』! あの娘っ子に賭けるぜ。昨年度の祭りじゃあ惜しくも準々決勝で敗れちまったけどよ
あの娘の実力は買ってんだ! 何より可愛いしなぁ〜」
 「うへっ、ちょいそりゃ趣味が過ぎるぜ!? 確かに綺麗で可愛いかも知れんがお前の子供ぐらいの年だろっ。
……うぅん、俺は『種射のアムボレラ』かなぁ。三年前の決勝で、何でか知らないが辞退しちまった所為で
優勝こそ取れなかったが。もし決勝に出てたら、彼女が栄光を捥ぎ取ってただろうからなぁ。
今年はどうやら再挑戦するって聞いたし、賭けは俺の勝ちよっ」
 「いやいや……何を言っても前回の覇者の……」
わいわいがやがやと賭けの対象で盛り上がる。華だけに話題の華として挙げられたのは男だけと言うのもあり
強くも可憐な女性の選手が多数挙げられる。
 しかし、そんな賑やかな話の中で寡黙に何一つ口を挟まぬ者がいた。

48 :名無しになりきれ:2015/10/12(月) 13:39:50.04 0
「……シセンの爺さん。今日は随分と無口じゃねぇか? どうしたよ」
シセン、と呼ばれたのは黙々とエールを飲み欲し、数分で五杯目であろうジョッキを煽る人物。
 片足は昔の事故か木の義足を付けており、更に目元には深い皺が刻み込まれ老人とも取れる、
だが老人と表現するには逞しい骨格、それでいて顔中を覆う毛むくじゃらな髭が年壮の皺を感じさせない。彼はドワーフだった
シセンは、ぐいっと無言でエールを飲み干す。そして据わった目で厳かに告げた。
「……滅多に花使いの名は口に出さんほうがえぇぞ若造共。『華喰い』が何処ぞかに潜み嗅ぎ取ろうとしてるかも知れん」
 『華喰い』
そう告げた途端に周囲の男たちの反応は劇的に変わった。額に手をパチンと当てたり
嘔吐を軽くする真似をしたり、大袈裟に怖がる真似をしたり……など等。しいて言うなら
『またその話かよ』と言う、うんざりした空気が起こったわけだ。
 ドワーフの老人は、その雰囲気に触発され上気した顔で怒鳴るように告げる。
「お前たち、馬鹿にしよっておるがなぁ……華喰いはほんまに居るんだぞ!?」
「へいへい、わかってるよぉ爺さん……確か、あぁ……五年前だったか?」
そう、一人の男の気のない相槌にドワーフの老獪は瞼を強く閉じて思い耽るように告げる。
「あぁ、そうじゃとも……。かつて五年前には闘華祭には十華妃と自然と呼称される程に
武勇を馳せた者たちが居たとも……本当、とても美しく強い者達じゃった。
『幻草のイキシア』『空のカンナ』『星渡りのランタナ』『大樹槍のユーストマ』『轡のムスカリ』
『虚血のジャスミン』『至高リアトリス』『天秤のフクシア』『涙神ストケシア』『三千陽アルメリア』……」
ふぅ……とドワーフはため息をそこでつくと、エールで再度喉を癒す。
「……みな、大陸に名だたる魔境に住まう精霊、竜であろうとも互角に並ぶと言う猛者だった。
だが、或る日だ。アレがやって来た……そう、花使い達を悪夢へ追いやったのじゃ……奴が」
そう、髭を震わせドワーフは眼をわなわなと広げ告げる。
「その者、美しく妖艶ありしも中身は混沌の魔界を臓腑に宿す……いかなる花をも
枯れやしおらせ、そして花使いの命、魂、全てを奪い尽くす。
 ……十華妃を先頭に勇士達は花喰いへ挑んだよ。じゃが、その地獄絵図は
語る事こそおぞましい程の狂宴をタヌアに……」
ぶるると震えるドワーフの恐ろしくも語られる物語。それに呆れ眼で男の一人が口を挟むのだった。
「爺さん、爺さんよぉ。そんな壮大な事が起きたのが五年前だって言うならよぉ。
何たってそんな事が起きたって誰も知らねぇんだよ?」
そう、そんな話がタヌアで起きた等と島民も含め周辺の町村も聞いた事がないのが現状だ。
 その言葉にドワーフは鼻を鳴らして告げた。
「ふんっ……みな忘れてしまったんじゃよ。花喰いを退けたものの余りに深い傷跡を残したが故に
十華妃が神へと祈ったが故の奇跡。それによりかつての島として再生したが代償として
十華妃達の活躍も何もかも、島民も含め全員がな。
 だが……儂は覚えてるぞ。あの時に失った片足、それを補ってくれた、あの方の残してくれた
義足との繋がりがしっかりとなぁ……他の誰もが忘れても、儂だけは……」
 そう、涙目でエールの残りをドワーフは飲み干し、そして遂に鼾をかいて沈んだ。
「はぁ、まったくシセンの爺さんのホラ話にも困ったもんだぜ」
「だなぁ。ったく、華喰いねぇ……んな化け物見たいなのが居るのなら御目にかかりたいもんだぜ」
そう、男たちは肩を聳やかし、再び闘華祭の話題に戻るのだった

49 :名無しになりきれ:2015/10/12(月) 14:31:50.26 0
>>48
自己紹介頼む

50 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/12(月) 18:21:58.66 0
>>46
「破門、クビ、異端、不要、アンタッチャブル……オケー?」
ピエールは頭をかかえ、首をワナワナと振るわせると、涙を流した。
「おぉ!なんという嫉妬!Shit!! 師の嫉妬がここまで伝わってくるぞ――
このピエール・ド・マーシュブルボンの才能に師が全く付いて来れなかった…」

呆れ顔のトラッシュとニタを尻目に、マスターに向けてパチンと指を鳴らす。
そして椅子を勝手にトラッシュらのテーブルの前に滑り込ませた。本やメモもテーブルの上に置く。
「ウィ、ムシュー、この紳士と淑女に良く冷えたビェルを追加頼む……!」
店員がエールを2杯運ぶと、ピエールは突如立ち上がり、一礼すると同時に剣――宝剣ラヴニールの柄に手をかけ、
盆からエールを掴むと、素早くニタ、トラッシュにそれぞれエールを置いた。
当時に上から彼岸花を杯の上に放り投げる。

――一瞬止まる時間。

ラヴニールの力は時間の歪みを起こし、トラッシュとニタには店員の手から一瞬でエールがテーブルの上に乗ったように見えた。
周囲の客たちにも、僅かながら空間が歪み、不自然な時間が流れたのが分かる。

ラヴニール。”未来”という名を冠するこの剣は、ピエールの決して高くもない資質を大幅に向上させ、
あらゆるトレジャーハンター、資産家の目に触れることとなり、何度も命を狙われたことがある。
極端な話をすれば、ピエールの家柄や命よりもこの剣の方が価値が高いと言ってもいい。
その能力をあろうことか彼は、惜しげもなく披露してしまう。彼は精神面では隙が多いのだ。

二人のエールのカップに落ちる彼岸花。ピエールは先ほどのワインを手に持ち、
勝手に乾杯を始めた。何故か披露のためか肩で息をしている。
「私はピエール。お二人の熱い夜に乾杯しよう」
ピエールは二人がカップルであると勘違いし、目に涙を浮かべながら杯を掲げた。
「うむ、しょっぱい。高級ワインというのは実に滑稽なものだね!
ところで、諸君は闘華祭には興味あるかね?私のマーシュブルボン流を是非見ていってほしいんだが」
涙の混じったワインを一杯飲み干すと、再び手酌をする。そこで声が彼の耳に入った。

「……十華妃を先頭に勇士達は花喰いへ挑んだよ。じゃが、その地獄絵図は
語る事こそおぞましい程の狂宴をタヌアに……」

「――違う!」
ピエールは立ち上がり、ドワーフの老人のテーブルに杯を持って近づいた。
「厳密には十華妃とピエール、あるいは、”円卓の十一輪”。
『曼珠沙華のピエール』をお忘れではないかね?ご老体―!」
ピエールはいよいよ勢いづいて絡みだした。こうなると長くなりそうだ。

トラッシュたちのテーブルには、ピエールが書いたと思われるポエムのメモ、
そしてタヌアの伝承を書き記した古い文献『”七色の谷”を越えて』が残された。

51 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/12(月) 18:31:24.27 0
>>49【失礼、抜けてました】
名前:アルラウネ
年齢:?
性別:女
身長:175(意図して変化可能)
体重:55(変化可能)
スリーサイズ:秘密
種族:?
職業:(一応)花使い
属性:無し
性格:快楽主義
利き手:左
魔法:強化魔法
守護花:なし
特技:しいて言うなら喰う事
装備品:煽情的なドレス
所持品:爪やすり・マニキュア
髪の毛の色、長さ:白色
容姿の特徴・風貌:見惚れるようなアルビノの容姿。右の耳がなく
代わりにピンク色の造花らしきものが、その箇所から咲いてる。
趣味:『花』を愛でる事。
将来の夢(目標):タヌアの支配、とりあえずは大会の優勝
簡単なキャラ解説:『花喰い』と言う魔物とも違う独特の生物。
数年前タヌアを襲撃したが、花使い達との死闘により大部分の力を失った。
 闘華祭へと参加し、生きとし生けるもの全てを奴隷種族にする事を望んでる。
【悪役ロール志望です】

52 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/13(火) 12:29:41.05 0
トラッシュ殿の読み上げる文章。
破門……あぁ、何と顔を作るべきか困る。そう思いつつ金色髭の貴人を見るが
彼と言えば多少嘆いているものの、すぐに気を取り直したように酒場のマスターへ
オーダーを頼む。図太い性格だなぁと感心しながら見ていれば腰に帯びた剣を抜き放つ。
 「! ……エール、が?」
気が付けば、目の前に置かれたジョッキ。トラッシュ殿の前にも置かれている。
単純な素早いとか関係ない無意識の内に置かれていた……魔法なのだろうか。
 不自然な違和感が残った。まるで周囲の空間が一瞬歪んだかのような……このピエールと言う吾人。
少々気取りと洒落た態度で誤魔化してるが、随分な実力者なのかも知れない。
 「えぇっと。私は、ニタリア・セリ・モルダバイトと言います。
そうですか、ピエール殿も闘華祭に。私と、横にいるトラッシュ殿もなんですよ」
 自己紹介をしつつ、彼の尋ねに肯定を告げる。
あと、二人の熱い夜。との言葉には恥ずかしかって良いのかどうか困惑しつつも
やんわりと否定する事にする。
 トラッシュ殿は逞しく私からも男性としては良い御仁と思うが。伴侶との仲になれるか?
と聞かれればyesともnoとも言えない。私自信が若輩で男女の仲に至れるような立派でないのも
あるし、何より復讐に憑りつかれている今は恋愛事にのめり込める気もしない。
「いえ、私と彼はそう言う仲では……」
と、告げようとするものの何時の間にやらドワーフの妙齢の方へ絡んでいる。
私の回答が耳に入ったと望むしかない。
 「……楽しそうな方ですね?」
少々疑問形になったのは止む無し。トラッシュ殿に話を振りつつ奢って頂いた
エールを軽く口に含む。騒がしくも、それでいて心地良い夜だ。このまま祭りで起きるだろう
血や諍いも忘れて楽しく過ごせば良いのに。
 それにしても、先ほどの大きな声で言われた内容は少し与太話としては気にかかるものだった。
(花喰い……か)
 本当に居るのかどうか知れないが。もし、そのように花使いを餌とするものが本当に闘華祭に
舞い込んでくるとすれば恐ろしい事になるのは目に見えてる。
 「トラッシュ殿、この『七色の谷』と言うのはご存知で?」
私はピエール殿の置いた内容を尋ねつつ、頭の隅でその怪物の名を留めた。

53 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/13(火) 22:14:54.54 0
悪い予感は当たった。ピエールという男は案の定こちらに絡んできて……だから世話なんて焼きたくなかったんだ。
ピエールは店員にエールの追加を頼み立ち上がり、そして時が止まった。
一瞬何が起こったのか分からなかった。瞬時に手元に置かれたエール、添えられた彼岸花。

「……なるほど、時空を歪めたか。おっさん只者じゃねーな?」

そんな芸当が出来るのは花使いだけだ、それもかなり優秀な。
俺は素早く二つの杯から彼岸花を抜き取る。

「おっと、彼岸花には毒があるんだぜ? 飾るのは構わんが、扱いには注意しな」

彼岸花には全草に水溶性のアルカロイドを含む。経口摂取すると吐き気や下痢を引き起こし、最悪死に至るんだな。
まぁ、鱗茎を丸ごと食べるような無茶をしない限り死なないし、花の汁程度では症状は引き起こされないだろう。
それに主な症状は吐き気だから、致死量を食べても吐いてしまう場合があるらしい。
どうでも良いが鱗茎は美味だそうで、毒抜きをして食用にされる場合もあるとか。
毒抜きは難しくないから食べてみるのも一興だが、あまりお勧めは出来ないぞ。

>「私はピエール。お二人の熱い夜に乾杯しよう」

>「えぇっと。私は、ニタリア・セリ・モルダバイトと言います。
>そうですか、ピエール殿も闘華祭に。私と、横にいるトラッシュ殿もなんですよ」

「トラッシュだ、『刃桜のトラッシュ』一応花使いもしている。本業は農家だがな」

相手が花使いだと看破した上で、自らの通り名を名乗る。
ちなみにカップルだと思われたことは否定しない。むしろどんと来いだ。

>「うむ、しょっぱい。高級ワインというのは実に滑稽なものだね!
>ところで、諸君は闘華祭には興味あるかね?私のマーシュブルボン流を是非見ていってほしいんだが」

「俺たちも出場者だ、よろしくな。
まぁライバルとして忠告するが、あまり人に散花を見せないほうが良いぜ?」

俺もこの島に来て長いが、闘華祭の予選以外で散花を見せたことはない。
予選から見物に訪れる物好きは少ないし、見られたところでおそらく害はないのだが。
この数年間、俺は出場資格を持ちながらも闘華祭には一切出場していない。
自らの武器である花の完成度が低かったためだ。
花使いは普通花売りが扱う花を使うか、自ら野山に分け入り花を摘むかするのだが、俺は違う。
自分が使う花は自分で育てる。そして品種改良し、最高の花を自ら生み出す訳だ。
最初の数年は求める花の採取だけに注いだ。そしてそれを育て、品種改良を繰り返した。
今年は最高の花が完成したと自信を持って言える。だから出場するのだ。

54 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/13(火) 22:15:26.79 0
そんな事を思いながら杯を傾けていると、ピエールは突如として近くの客に絡み始めた。
十華妃、花喰い? どこかで聞いた話だ。確か五年前、忘却された戦いがあったとか何とか……。
闘華祭上位入賞者の名前は覚えているため、十華妃の大半の名前は諳んじている。
ほう、ピエールはその上位十名の十一番目だった訳か。それは面白い。

花使いには天性の素質が必要になるが、それは女性に発現する場合が多い。
俺の家も女系だった訳で、姉たちに混じって花使いの修行を受けた俺は悪目立ちしていたのだが。
まぁ、当主の素質があれば男の俺も戦わせたのだから、寛大な家であったとも言えよう。
現に男の花使いは少ないが居ない訳ではないし、花使いの戦いに男女の差は関係ない。
身体能力で問われるのは、主に素早い機動力だ。相手の攻撃を相殺するばかりでは非効率だからな。
相手の懐に飛び込むにも背後を突くにも、機動力だけは欠かせない要素だ。
俺もその辺を踏まえ、毎日山道のランニングを欠かしていないのだった。

>「トラッシュ殿、この『七色の谷』と言うのはご存知で?」

気付けば、ニタリアはピエールの持ち物の本に興味を示していた。
その話ならば小耳に挟んだことがある。確か……。

「エンポリオ山脈の麓、七色の花咲き乱れる谷あり……だったかな。
だがエンポリオ山脈ってすげー長いんだぜ? 場所が特定出来ないんだよな」

この島の北側には、小さめの山脈が連なっている。
エンポリオ山脈、あるいはエンポリオ連峰と呼ばれるそれは、あまりの険しさに人を寄せ付けない。
その山脈に前線がぶつかる事で、暖かく雨の多い環境が整えられている訳だ。
故に山脈の渓谷には多くの雨が集まり、亜熱帯の独特の生態系が築かれているとも聞く。
花農家としては気になる場所ではあるが、並みの人間では近付く事さえ出来ないだろう。
十分な装備に鍛えられた足腰、そしてそれらを揃えた人手が必要になると思う。
深い山に入るには最低三人は欲しいところだ。何があるか分からないからな。
いくら花農家の仲間はそれなりに鍛えられているといっても、奥深い山に勝てるほど強くはない。
ニタリアならあるいは……いや、女の子を危険な場所に連れ込むのは俺的に納得行かないな。

「まぁ新種の花には興味はあるけど、なんせあの険しさだからなぁ……。
ピエールのおっさんはこの谷を探しているのか? 探検家でも気取るつもりかよ」

55 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/14(水) 20:56:17.65 0
 ガヤガヤ ワイワイ
日は完全に落ちて、屋外の空に映えるは満点の星空。今宵は月が
落ちてきそうな程に照り輝いている。
 時刻は子供は寝つきにも差し掛かりそうになっているが、まだ大人達にとっては
本番といった時間。酒場の中心でも居合わせていた楽師らしき人物や歌に自信のある
我こそはと言う顔ぶれが即席の壇上で歌を奏でる。
 中には耳を塞ぎかねない音痴で直ぐに皿を投げつけられ野次と共に下げられるものも居れば
観客が自然と手拍子と共に隣と踊りだす程に錬度の磨かれたものも居る。
 その時、ほろ酔いの小人(ホビット)らしき一人が楽師の一人へエール掲げて張り上げる。
「やぁやぁ唄い手ヘレボルス! お願いだよっ、故郷の歌を奏でておくれっ
あんたのその綺麗な音色で、おいら達の為に故郷の歌を!」
 その言葉に弦楽器を弾いていた耳の尖った温厚そうで艶やかなな白い髪の女性が目を開き
静かながらも透き通った良く通るハープのような声色で困ったように告げる。
「あらあら靴屋のホップ。此処は酒場 酒場だよ? 折角宴もたけなわに差し掛かってるんだ。
火が踊るような時に故郷の歌はしんみり雪を降らせるようなものだよ。
逢魔時、夜道に口笛を吹くようなもの。
 駄目駄目。故郷の歌は最後の最後に取っておくものだ。宴の時節を間違えてはいけないよ」
そう諭すように、エルフか半エルフであろう楽師が告げるもののホビットと既に酔いに酔った仲間達は
声を揃えて合唱する。
 『いや、いやいや! 今や聞きたし故郷の歌!』
「よう、野郎共! タヌア一の唄の担い手に、我らが故郷の詩を紡いで貰おうや!」
その言葉にやんややんやと喝采沸き起こる。そのように一斉にコールをされて尻込むのは楽師の名折れ。
仕方がなしとばかりに苦笑浮かべヘレボルスは壇上に一人移動する。
今まで陽気に奏でられていた
伴奏は一つの弦楽器の線が弾かれるのと同時に止み。静かな演奏、語り部が口から開いた。
 ――今や 幾たび 月超えて 旅路で輝く星見ては
 故郷の下でもあの人が 私と共にて 見上げてる
木枯らしの風が舞い降りて 丁度あの頃にも
 貴方と歩いたあの道で吹いていた だけれどあの時よりも 冷たくて
 木洩れ日の時に香るるは 甘くも切ない懐かひし
今でも想い馳せれる笑ひ声 涼風の中にて残りやへ
 故郷離れ 幾月 遠ざかり  今や懐かし我が人よ
けれどもあの時見た星空は 
 今も我が旅路の上にて 輝きて……♪
 
伴奏は止まり、暫し静寂が起こる。誰も彼もが如何なる理由があれども
タヌアの島民でな者達は別れた者、去った場所を思って鼻を啜り感傷に浸る。
           「  ――フフ   」
 だが、その静寂は。場違いに聞こえる嘲ったかのような笑う声で破られる。
一斉に、酒場の者たちの顔がその笑い声の方向へと集まる。それは酒場の入り口に集まった。
 その人物は雪のように真っ白で、常夏とも思えるタヌアの空間に異様に思えた。
 その人物は右の耳部分にもとよりあった物の代わりにピンク色のカーネーションのようなものを咲かせていた。
 「あぁ    お腹がすいた」
 そう、アルビノのの15・16歳ぐらいの少女は。何処かその威容な様で酒場の人々を
黙殺させて中心まで移動した。
 「    とっても  とても    」
 「       腹ペコ    」
 そう、目を細め酒場にいる人々に視線を映らせる。腹ペコと言う割には
酒場の料理には全く目を付けず、ただ『人々』だけに視線を向けてる。

56 :名無しになりきれ:2015/10/15(木) 12:28:49.06 0
ピエールは不定期参加宣言してるから飛ばしてロール進めて良いと思うよ

57 :名無しになりきれ:2015/10/15(木) 12:36:15.54 0
ピエールはラウネが平らげたよ

58 :名無しになりきれ:2015/10/15(木) 12:42:01.88 0
大っぴらに不定期参加したんが唯一ピエールってだけで
他のコテは継続参加するとは言ってないぞ

59 :名無しになりきれ:2015/10/15(木) 12:43:43.72 0
>>57
ピエールのおちんちんを?

60 :名無しになりきれ:2015/10/15(木) 12:49:48.26 0
>>59
はい

61 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/15(木) 18:57:39.85 0
【すみません、しばらく書けないので、適当に動かしてもらって大丈夫です】

62 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/15(木) 19:41:36.88 0
>>61【了解しました】
>>55
眩しく感じる程に輝く月光だった。月には神々が住まい、その輝きが夜を照らすと父母が
まだ生きてた頃には、その神話をお伽噺に聞かせてくれたものだ。
 エルフの奏者の歌に耳を傾けながら、ぼんやりとそんな事を思い出す。
「良い歌ですね。けれど確かに酒場で聞くにはもの悲しい」
トラッシュ殿には聞こえる程の声量で感想を唱える。歌が終わっても暫し
浸りきる酒場の客と共に姉や父母の思い出を瞼に思い浮かべようとした時、その時だ。
>「  ――フフ   」
 その、笑い声を聞いた途端に胸に何かせり上がった。酒に悪酔いした訳でない
何がとても、途方もない悪い予感が全身を駆け巡ったのだ。
> 「    とっても  とても    」
> 「       腹ペコ    」
―ガンッ
テーブルを蹴るようにして勢いよく立ち上がる。その勢いで転げた椅子と物音に
呆然自失と化した大衆へ向けて鋭く言い放つ。
 「私の連れだ。みな、もう遅い、家へ帰ったらどうでしょう?」
有無を言わさず、聞かなければ本気の殺気に近い威圧も出しての言葉、警告。
 気の所為であれば良い。だが、酒場の中心へと悠遊と無邪気ともとれる容姿と動作で
周囲を見渡したその少女は。私には只の少女にはとても思えず。何か途轍もなく
この酒場、いやそれ以上に大きな何かに思えずにいられない警笛を体全身が発していた。
 私の言葉に酒場の周りにいた人たちも我に返り出口へ移動するだろう。ならば後は
トラッシュ殿やピエール殿の安否、そして目前にいる少女の動向のみだ。
私は彼ら二人の実力を、日中からいまの酒場まで見て信用する事にした。だから少女の前へ歩み寄る。
「……貴公は何者だ」
 そう、片方のレイピアの柄に何時でも手を掛けられるようにして聞く事にする。

63 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/17(土) 01:13:15.86 0
ニタリアやピエールと談笑を交わし、気が付けば外は日が落ち月が輝いていた。
今宵の月は一際明るい。こんな夜には月見草が花開くだろう。
月見草は夜に花が咲く植物だ。咲き始めは白い花だが、明け方には薄桃色に染まる。
幻想的なその花は、月光に照らされることでより映える。
一晩掛けて花の色が変わる様子を目に焼き付けたい、そんな花だ。
誰が言ったのか店を賑わせていた楽の音色は、いつのまにか月見草の花のようにしんみりとしたものに変わっていた。

>「良い歌ですね。けれど確かに酒場で聞くにはもの悲しい」

「ああ、そうだな。故郷を想う歌か……」

俺はそう囁き返す、ほとんど独り言のようなものだったが。
正直故郷にはあまり良い思い出はない。しかし、実家の庭に咲く刃桜の巨木の幻想的な佇まいだけは、はっきり覚えている。
あの光景は俺にとって原風景のようなものだ。懐かしく、何にも代えがたい。
アマクニは刃桜に魅せられた一族だ。そういう意味では、俺も血には逆らえないのか。

>「  ――フフ   」

俺のそんな幻想は、風で散ったかのように一瞬にして吹き飛ばされた。
あまりに異質な声……いや、異質な空気と言うべきか。それは入り口に立つ白い少女から発せられていた。
白い髪に、耳の代わりに咲いた花。ピンクの髪飾りにも似たそれは、花に詳しい俺ですら知らない花だ。

>「あぁ    お腹がすいた」

美しくも妖しい、この場に場違いなドレスを纏った彼女は、何気ない動作で……しかし圧倒的な威圧感を纏い、店の中心まで歩む。
あぁ、彼女は間違いなく人間ではない。少なくとも俺は見た事のない種族だろう。おそらく敵対的な。
誰もが恐れを抱きながら、動く事が出来なかった。まるで蛇に睨まれた蛙のように。

>「    とっても  とても    」
>「       腹ペコ    」

その瞬間響いたのは、ニタリアが椅子を蹴倒して立ち上がる音だった。
魔法が解けるかのように、自身を取り戻した客たちに、ニタリアは鋭く呼びかける。

>「私の連れだ。みな、もう遅い、家へ帰ったらどうでしょう?」

まるで波が引くかのように、客たちは店を出て行った。転げそうになるほど慌てる者もいる。
そんな彼らに意識を向けそうになる白い少女に向けて、俺は左手で鍔を鳴らし同時に殺気を放った。
殺気……それは武芸により極められた威嚇だ。相手も「出来る」なら、この殺気を受けて注意をそらす事は出来ないだろう。
刀の鍔を鳴らす行為は、同時にいつでも抜けると言う事を示す。明らかにやばいのに、俺は何を挑発しているんだか。

>「……貴公は何者だ」

うわ、ニタリアちゃんヤル気全開ですか……俺も本当は逃げたいんだけどなー。でも男としてはここは我慢だ。

「花使い、とは違うようだな。でも嫌な花の香だ……どういうつもりか知らんが、街中で騒ぎなんて起こそうとするもんじゃないぜ?」

ニタリアと同じく、こちらもすでに臨戦態勢だ。花を引き千切ったかのような嫌な匂いのソイツは、明らかにヤバイ相手だからな。

64 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/17(土) 12:24:21.34 0
あーぁ……。
>>62で、アカシアの匂いのする女の人の所為で、せっかくの『食べ物』が減っちゃった……。
「酷いわ。せっかく少しだけでも摘みたかったのに」
お腹が空いていた。
 とってもお腹が空いていた。
このタヌアに来るのは二度目。あの時はとってもとっても楽しかったもの。
 炎より熱くて、氷より冷たくて、雷より早くて、闇よりとっても昏い。
そんな、そんな素敵な刺激が此処で私を中心に渦巻いていた。
 だけど、ちょっぴり残念ね。
 「……あーぁ、がっかり」
>「……貴公は何者だ」
>「どういうつもりか知らんが、街中で騒ぎなんて起こそうとするもんじゃないぜ?」
 (だって、どっちも とても とても 弱そう)
 ラウネにとって、目の前のレイピアに手を掛けながら意識を張り詰めているニタリアも。
少しだけ桜の香りが発せられる、臨戦態勢のトラッシュも。
 己のこれまで餌としてきた生物の十分の1? いや、それ以下かも知れない。
推定するのも面倒。圧倒的強者、食物連鎖の頂点に近い生物としての余裕とも言って良い。
誰にとって幸か不幸か知れぬものの、稚児に睨まれてるかのようにしかラウネ、花喰いは感じない。
 「つまんないなぁ……本当、つまんないっ。
せっかく、目を覚まして直ぐにこの島へ来たって言うのに。
 私ねぇ、楽しむ為に此処へ来たのよ? 最初が肝心なのよ、最初が。
ダンスをする時って人間って最初におじきするでしょ? それと同じように私だって
最初に誰かを食べる時は、お行儀よく丸ごとがっさり平らげちゃおう! って思うのよ。
なのに貴方ってば他のおかずに、さぁお逃げ! 此処は私が何とか止めて見せるから……。
はーーーーっ……全く、馬鹿見たい。出来もしない癖に、口上だけはどっかの餌見たいに
立派なんだもの。あの時の餌は台詞に見合う程度には楽しめたって言うのにさ。
 貴方ってば何よ? 見っともない体つき……見っともないオーラ。
それで本当に私を楽しめてあげようって言うの? 
 止めてよね、笑えもしない芸って一番最低だもん。本当っ、つまんない」
 そう、告げつつ私はテーブルに置かれてる残った料理を見る。
 ただの気分。餌が食べれそうにないのなら一興をするだけ、下らない戯れ。
まる一匹、お頭つきのマグロ程度の魚の料理がほぼ手を付けられず置かれてないのに
手を伸ばし、それを上空に放り投げる。
 「あんぐっ」
 そして、私は投げたそれが引力に任せて落ちるのと同じく、口を大きく広げる。
その口は普通の少女では不可能なほど漫画調の大きさで、その大魚を丸呑みにした。
――ゴックン……。
 少女の体積では通常胃袋に収まるにはあり得ない容量に関わらず、ラウネは平然とした
様子で首を軽く鳴らしつつテーブルに置かれた水差しから行儀悪く直接口に水をゴクゴクと飲み込む。
その飲む速度も普通の人間の比ではない。一秒も掛からずスイカサイズの水差しの
水が少女の喉の中に消えるのだから。それでもラウネの顔色は変わらない。
 水差しを放り投げるように空の食器へ入れると、肩を竦めたジェスチャーで二人へ口を開く。
「ぷはっ……あ〜〜あ、あぁ。やっぱり、お腹がぺこぺこっ
こんなんじゃちっとも腹の足しにならないものの。精々人間の食事に換算して豆粒一個半ってところ?
けど、貴方達を相手にしても私が余計お腹が空いちゃうだけだもの……見たところ
近くには私を楽しめてさせてくれる相手もいないようだし。
 ……ねぇ、貴方達はちょっとは歯応えのある相手を知ってるかしら?
私、そっちへちょっと行ってみる事にするわ」
 そう、ニタリアとトラッシュの問いかけに全く意を介さない様子で一方的に話しかける。
 

65 :名無しになりきれ:2015/10/17(土) 12:29:37.36 0
リフティスのユリウス相手にしろよw

66 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/18(日) 11:23:33.29 0
>ねぇ、貴方達はちょっとは歯応えのある相手を知ってるかしら?
>私、そっちへちょっと行ってみる事にするわ
「……愚弄か、それとも遠まわしな尊大を示したつもりか?
 どちらであろうとも構わないが、私がそちらの問いに
返す言葉があるとでも? 名を名乗りもせず、人としての礼儀すらも整っていない輩
に対しておもてなす言葉は残念ながら私には無い」
 言い切りつつ、腰に帯びたレイピアを半身程引き出してアルビノの少女へと
直ぐさまにでも剣戟を振るえるように準備だけはしておく。
 大道芸のような魚の丸呑みや水差しの水を瞬く間に飲み干すのは、魔法か何かでも
代用出来る。だが、この少女は単純に地力でそれを容易になしてるのは見て理解出来た。
 だが、だから怪物並みの力量あるからだと言ってそれに屈するなど花使いとして
姉の背を今でも瞼の裏へ焼き付けてる私には遜(へりくだ)ると言う選択肢は皆無だった。
 無銘の剣だが、それでも師の数少ない授けものであり何度も窮地を救ったこの剣と
誓い立てたアカシアの散花、そしてモルダバイト家の最後を飾る宝魔石の術を扱うものとして
この目の前の娘の蛮行を見逃すわけには……いかない!
 爛々と褐色の瞳に火を灯しながら、もう一度再度同じ口上を紡ぐ。
 「重ねて問う。貴公は何者だ?
何故に魔道へ溺え浸るものが闘華祭の場へと赴いた?」
 勘であるが、この少女の姿形はまやかしに近いもの……もっとおぞましいものが
潜んでると感じての魔道と言い回しで問いただす。
 片手でレイピアの柄を握り、更に片手は胸に忍ばせた宝石を握りつつ背中に
嫌な汗が浮かぶのを感じつつラウネの返答を待つ。

67 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/18(日) 22:53:04.45 0
彼女の言葉と、巨大な魚を丸呑みにする様子を見て俺は確信した。絶対やばい相手だ。
どこの化け物か知らないが、怪物……特に人食いを楽しみとする輩は少なくない。
一流の剣豪や花使いの団体がかかっても互角だろうか……今は戦力が足りなさ過ぎる。
逃げる事が出来れば逃げたい……しかしニタリアたちを放っておくこともまた出来ない。
そんな板ばさみの感情を押さえ付け、俺は戦う覚悟を決めた。
懐から取り出したのは、カルセオラリアの花を十輪ほど。もしものために常に携帯している花だ。
花を掲げた瞬間、室内にも関わらず辺りに風が渦巻き始める。

「店にゃ悪いが……おい化け物! くだらない御託を並べるなっての」

俺の魔法適性は風に特化している。アマクニの家では珍しくもない。
しかし風は単体ではほとんど攻撃手段として役には立たない。だから、この花を使う訳だ。
俺の手から離れたカルセオラリアの花は、風に乗って俺の周囲を飛び始める。

「行くぜ……舞え! カルセオラリア!」

それぞれ別の気流に乗った花々は、囲うように化け物に向かって飛んでいく。
そしてそれは彼女の体に触れた瞬間、散花を起こし閃光と共に爆発を起こした。
爆発は何度も起きる。俺は瓦礫と化した机や椅子の破片から身を守るため、見えない風の盾を展開する。
風を起こす魔法の礎になっているのは、守護花の効果によるものだ。だが、これは本来の使い方ではない。
刃桜の力はこんなものではない。しかし、仲間が近くに居る今守護花を散花させるのは難しかった。
連続する爆発は十回を数えた辺りで止み、辺りには焦げ臭い匂いが立ち込めた。

「やったか!?」

俺は周囲の煙を吹き散らしながら、西風に手を掛けたまま様子を伺った。

68 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/19(月) 18:25:28.98 0
>名を名乗りもせず、人としての礼儀すらも整っていない輩
>に対しておもてなす言葉は残念ながら私には無い
その言葉に、アルビノの少女。ラウネは呆れ果てたとばかりに首を振る。
 その顔つきも心底つまらないと物語っており
ニタリアへの目つきは雑草でも見てるかのように冷たい瞳をしている。
 人としての正しき行動。毅然、騎士としての姿。
そう言ったものにはラウネは見飽きていた。一体何百と、そう言う口上で
立ち向かってきた相手を食べてきた事だろう。
 自分を怪物として理解していてだとしても、蛮勇として無知故の行動であろうとも。
ラウネはさして興味ない。いや、餌に注意されたからどうしたと言う話でしかない。
「はぁーーーーー――……本当、貴方ってばつまらない。
いや、こう言うのって『お堅い』って言うんだっけ?
もう、いいわ。そんなつまらない人なのなら……」
 持ち上げた片手に揃っている、綺麗な五爪がピキピキと音を立てる。
ラウネを中心に、嫌な気配が猛烈に立ち込めようとした、正にその時だ。
>おい化け物! くだらない御託を並べるなっての
トラッシュの鋭い声と共に酒場のホールに風が舞い起こる。
「ふーん」
 それに対してラウネは掲げた片手をそのままに、吹き荒れる風に乗って
迫ってくる花弁を無感情に一瞥した。防御も何もせず、そのままに。
>舞え! カルセオラリア!
 ―ノ\゛ゴォォォォォォ才ン!!!!!
>やったか!?
ラウネを中心として閃光と爆音が轟く。酒場の窓や天井は風圧や飛散した木片
によって傷を付け決して小さくない煙が立ち込める。
     「       は  ぁ ……  さい  あく」
 煙が晴れる。段々と煙の向こうにいる少女の影が見えていく。
「このドレス、一張羅なんだから。焦げ目が付いちゃった」
 ラウネは……無傷だった。
そのドレスにはカルセオラリアの爆発によるものだろう焼け焦げた跡があるものの
ラウネの露出した白い肌であろう部分には傷らしきものが一切見えない。
 涼しい顔をしながら、トラッシュに顔を向ける。
「……あのねぇ、そう言うの、私って何度も受けた事があるのよ」
口調には攻撃による怒りも驚きも何も無く淡々としている。
「私が化け物だって理解出来るなら、そんなのが通用するかしないかなんて
理解出来るでしょうに。第一、相手の姿が目視出来なくなるような攻撃って
自殺行為だって気付けないのかしら? 煙が晴れない内から奇襲で相手が
やり返すなんて、手法が古すぎて私はやらないけどね。面白くもなんともない演出だもの。
それなのに貴方ってば、やったか!? ですって。やったか!?」
呆れたと言わんばかりに小さな笑みを模り、そして手に負えないと両手を上げる。
「やれるわけないじゃない。それで私が
く……くそぉ! 全てを支配する私がこんな小僧にぃ゛。なんて、ぜぇぜぇ死にかけたらご満足?
 私が脚本家なら10点ね。そんなシナリオ誰が満足するのよ?
いきなり酒場に現れた怪物。花使いの剣士の爆発魔法で瀕死になる……あ、でも
斬新すぎて買い手は多いかもね? 私は残念ながら顧客にはなれないけど」
 ただ、あまりにも単調な攻撃で殺る気も失せてる雰囲気なのは幸なのか不幸な事が。
「……さて、お次は何を披露してくれるの?」
 そう、小首を傾げ告げる。

69 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/19(月) 21:16:38.87 0
>>68
すみません。少し提案というか要望なんですが。
ニタリアの設定で姉が以前何者かによって殺害されたと言うのを
そちらのキャラが関与した事にしても大丈夫ですか?
 もし不味ければ拒否してくださって結構ですので。

70 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/20(火) 15:47:14.07 0
>>69
大丈夫です、こちらは全く問題ありません。

71 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/20(火) 18:55:41.43 0
>>70【有難うございます。改めて宜しくお願いします】
>>67->>68
>はぁーーーーー――……本当、貴方ってばつまらない
 少女は私を見た。その顔つきは正にゴミを一瞥するかのように冷たい。
>もう、いいわ。そんなつまらない人なのなら……
私の視界の右斜めで上げられた少女の片手の五爪が骨を早送りで生やすかのような
耳に堪えない音と共に伸びかけるのを捉える。
 来るか。そう覚悟をして抜刀をしようとした矢先だ。トラッシュ殿の介入が
私の命を長らえさせてくれた。私の居合と目の前の少女の形をした怪物の一撃では
大分私にとって良くない賽になったと思われる。
 だが、私は。その時に『嗅いでしまった』のだ。
カルセオラリアの花とも違う、全く違う香り。
 馬鹿な、と思った。だが、否定したくも褪せた思い出の妄執で残るその香りを
私が思い違える筈もなく。
――爆音が轟く最中、その少女が自らを防御するか何かの際に散花に似た何かを
した最中に……私は嗅いだのだ。『ヒルガオ』の香りを。
 爆発による破片が露出していた足や腕に突き刺さったのを感じた。
 だが、そんな痛みを感じる余裕など無くて。ただ感じ入るのは。
 「……お前、か」
本当に人が誰かを、何かを憎み、滅ぼしたいと願い祈るのであれば。
 「お前、なの……か」
 その想いの相手に出会いし時、その瞬間に生じる感情は怒りでなく。
 「お前が……姉さんを……っ゛」
 ただただ激情と修羅の情念に縛られし、一匹の怪物と成り果てるだけ也。
顔は憎悪に歪んでもいなかった。能面のように感情を一切消し去り自然とその
片手にはレイピアを握り、残る手にモルダバイト鉱石を握りしめていた。
「お前が……トラトリア姉さんをッ」
 「答えろ゛……ッ、答えてみろ!」
 もはや相手の脅威に対する警戒も何もなかった。
目の前に入るモノを完全に完膚なきまでに消し入る。ただその思考だけにニタリアは入っていた。

72 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/22(木) 00:03:22.75 0
カルセオラリアによる爆撃攻撃は確かに命中した。しかし、全くダメージは通らない。
あーあ、あの花は俺が丹精込めて育てた傑作なんだけどなぁ。
しかし、最善は尽くした。最初から一発でもダメージが通れば儲けものと散らせた花だ。
投げた花は十二輪。爆発に紛れて店の柱を一本吹き飛ばし、残り二輪がもう二本の柱に張り付いたことには気付いていない。
巧妙に隠したし、あれほど口上を並べ立てているならまず気付くまい。
問題は、仕掛けをいつ発動するか……なのだが。

「おいニタリア、合図したら逃げるぞ……って、ニタリア?」

>「……お前、か」

気が付けば、ニタリアからは尋常ではない殺気が溢れ出ていて。

>「お前、なの……か」

その顔に表情は無く、しかしニタリアの目は、激情に駆られ飢えた獣の目だった。

>「お前が……姉さんを……っ゛」

「おい、落ち着けニタリア!」

>「お前が……トラトリア姉さんをッ」
>「答えろ゛……ッ、答えてみろ!」

くそっ、完全に我を忘れてやがる! 何とかして止めねば、死ぬのは明らかにニタリアのほうだ。
手持ちの花にそんな都合の良いものはない。何かないか……何か!
そのとき俺は気付いた。花ならちょうど良いものを一つ持っている。
俺が懐から取り出したのは、この島名産の市販品の花煙草だった。その花はニコチアナと呼ばれている。
通常は葉から作られる煙草であるが、これは花を摘み乾燥させて紙巻煙草にした高級品だ。
そもそもあまり煙草を吸う習慣はないのだが、自分へのご褒美用として常備しているものだったりする。
この花は煙草として吸う分には普通の煙草とあまり差異はないのだが、花使いが散花させると特別な効果を持つ。
強烈な鎮静作用、痛み止めとしての効く訳で……効果はあまり長くはないが、とりあえず今だけ何とかなればいい!
俺はとりあえず、ニタリアの動きを見て取り押さえる機会を窺った。

73 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/22(木) 22:19:26.03 0
>>71
>>72
爆発花のお陰で汚れちゃったドレスの裾を手でパッ パッと払う。
 けど、やっぱり駄目そう。気に入ってたけど、仕方がないわね。
 トラッシュの散花、カルセオラリアの爆裂攻撃に対し思うことはない。
自分と言う存在が人類種にとっては天敵であり、攻撃される事は摂理。
 爆発の攻撃は全体的なダメージを与えるには比較的効果があるものの
ラウネと言う怪物を完全に滅する為には、多少の更なる工夫が必要と言うだけ。
そして、その事に対してトラッシュに助言をする気も優先事項で抹殺する気もラウネには
さらさら無かった。精々腕を磨いて出来れば自分の期待より楽しめる玩具として
仕上がってくれれば上々かな? と言う淡い利己的な期待があるだけだ。
目の前で戦闘態勢にいる二人、攻撃されたにも関わらずラウネには
ほぼ相手を気にする事もなく世俗的な事柄に意識を向けるぐらい余裕を抱いてる。
だが、ふと横合いからした大声には流石に気が惹いたのかニタリアへと顔を向ける。
>お前が……トラトリア姉さんをッ
>答えろ゛……ッ、答えてみろ!
「うー  ……ん?」
 トラトリア?
首を傾げ、指を口元に添えて可愛らしく眉を潜めて思考してみる。
 目の前の花使いの女、そして体から発せられる匂いや手に握ってる宝石。
口上は別に考える事はない。誰々の為の事を挙げての怒りやら敵対らの言葉は
もうだいぶ昔から聞き飽きている。五年前の宴でも聞き溢れてるからだ。
 (けど宝石と花を使う魔術って余りお目にかかった事ないかもね)
だから、直ぐに消そうと思わず。ちょっぴりとニタリアがどのようにその瞳に
込められた感情を爆発させて自分に仕掛けてくるのか楽しみな部分もある。
 だから、こう行動する事にしてみた。 
 一秒
 二秒
 三秒
 ……。
――フッ。
 「御免なさいね、私、一々手折った雑草の名前なんて憶えてないの」
 そうニタリアへ、肩を竦め諸手を上げて朗らかに笑いかけた。
【挑発。どのように攻撃を仕掛けても結構】

74 :ニタ ◆GTQmEAr/XU :2015/10/23(金) 10:41:50.79 0
>>73
>御免なさいね、私、一々手折った雑草の名前なんて憶えてないの
 ―ブチン。
私の中で何かが切れた気がした。必死に抑えつけて、表に出さないようにしていた
暴れ狂う獣のようなものを必死に繋ぎ止めていた縄が切れる音が片隅で聞こえた。
 「―翡翠の巽」
 初めに唱えるは罵倒でもなく怒りの声でもなく。
ただ目前に映される全ての元凶を屠らんが為の唱え。
 ―翡翠の巽 碧の石屑が舞え
 螺旋穿つ酔仙の気泡 咎の濯ぎられぬ縁に別れ
  千寿の古木に生まれゆゆ禊の珠
  ミモザが如く罪人を土に帰させ
 木菱に見果てぬ蒼穹の嘆きを拭いて
「……tektos(溶かゆす)」
 レイピアを右斜め横に振りぬくように構え、その柄にぴったりと
付けるように天然石モルダバイトの魔宝石を付ける。
 そして私は上記の詠唱の締めくくりと同時に、目の前の怪物の前を
すり抜けるようにして全然全霊の力を込めてレイピアを振りぬき魔宝石を砕いた。
 モルダバイト家は古くより石を扱う事を奨励し存続してきた。
そして魔力の込められた宝石、モルダバイトは空より降り注いだ石に
よって生まれた奇跡の石として宝石を扱う者たちには重宝され、そして
その石は魔法花と等しく魔力の抽出と包括に関しては抜きんでていた。
 その魔宝石とアカシアの花、別名ミモザとも称される花の特性の『収縮』
 散花の発動と共に放出されたモルダバイトの魔宝石の魔力を
アカシアの花に添付させ、膨大な魔力を一つの対象の体内と対外へと封じ込めさせる。
 ―相手の体内に内包される魔力と共に。
 「 ……っ ぜぇ ぜぇ っ はぁ……っ」
 剣を振りぬき終わると、全身の気力を根こそぎ使い果たしてレイピアを杖に膝をつく私。
その背後で少女、ラウネの体全身にはモルダバイト鉱石が全身の幾つにも生える。
 この技は必ずしも攻撃、と言うものではない。確かに相手に損傷を与えもするものの
完全に解呪させるは至難の状態異常へ掛けさせるに等しい技だ。
 完全に喰らえば、時が経つと共に体内と対外へ植え付け活性化し続けるモルダバイト
が相手の魔力を抽出させ、じわりじわりと毒のように相手の力を摩耗させる。
 「……姉さん」
手応えはあった。生前の微笑む姉の姿を脳裏に過らせ残心の境地に至る。

75 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/24(土) 01:40:08.54 0
「おいニタリア! 落ち着くんだ、俺たちじゃ束になっても勝てる相手じゃない!」

駄目だ、まるで聞いていない。この化け物に何か因縁でもあるのか?
ニタリアの目は復讐に駆られた者の目をしている。
さっき姉さんがどうとか言っていたことから察するに、きっと殺されたのだろう。
力を求める者の理由は様々だ。
俺のように何の考えもなしに達人の域に達した者もいれば、彼女のように復讐のために武芸を学ぶ者もいる。
まぁ俺は俺で強くならなきゃいけない理由はあったんだが……語る必要はないだろう。

>「御免なさいね、私、一々手折った雑草の名前なんて憶えてないの」

うわぁ、化け物のくせに挑発とかすんのかよ。えげつないなぁ。
だが、その挑発はあまりに効果的。今隣で何か切れたような音が聞こえた気がするぞおい。
ニタリアはその剣と魔宝石を構え、詠唱を始める。
知らない構え、そして詠唱だ。石に対する詠唱と守護花の散花を同時に行うためのものだろう。
うちの流儀は実戦一辺倒だから、詠唱も短いものしか行わないんだが……詠唱には力を高める効果がある。
フルパワーで挑む必要がある相手には、しっかりと詠唱を行わなければならないだろう。
確かアカシアの守護花としての特性は「収縮」だったように思う。扱いづらい特性だ。
おそらくは石の魔力放出をコントロールするために散花を行っているんだろうが、その発動には相当神経をすり減らすはずだ。
……だったら、隙はそのときに生まれる!

化け物の懐に飛び込んでの、すり抜けるような一撃。その姿は美しくさえあった。
俺はその一撃を見届けた頃合を見て、花煙草の魔力を探る。

「静寂と孤独の花よ 焔と共に朽ちること勿れ 星を象り咲き満ちて 我が意に則り花散らせ ニコチアナ!」

即興の詠唱ではあったが、十分に効果は引き出せる。
花煙草から薄ぼんやりと光が漏れたと思ったら、光が収縮し爆ぜた。
辺りに薄く、魔力を帯びた煙が舞う。それを吸うと、強烈なめまいに襲われた。
だが俺は気力でそれを振り払い、同じく煙を吸ったであろうニタリアの腰に手を掛ける。
残った煙をなんとなく化け物のほうに吹き散らしつつ、酩酊感を我慢してニタリアを支え運ぼうとする。

「おいピエールのおっさん! 肩を貸せ、この子を店から運び出すぞ!」

幸い化け物のほうはこちらへ注意を向けていない。
店をこれ以上破壊するのは忍びなかったが……済まない店主よ、島の平和のためだ。

「散れ、カルセオラリア!」

派手な爆発が店内で二つ、同時に起こる。
それに続くのはミシミシという木が擦れる音……店の倒壊が始まったのだ。
この店は構造上、酒場の柱は極力廃している。しかもその上に宿が乗っているのだから、バランスを崩せば簡単に倒壊する。
店が崩れるのと俺たちが脱出するのはほぼ同時だった。背後で瓦礫が巻き上がる。
化け物はおそらくうまく巻き込めただろうが……この程度で死ぬとは思えない。
脱出する前にこの場から逃げ、応援を頼む必要があるな。花使い組合はまだ開いているだろうか?

76 :ピエール ◆J6W1MirLcc :2015/10/24(土) 15:53:28.09 0
「――目障りだね」

”円卓の十一輪”の話を植物の少女にへし折られたピエールはムッとして言った。
丁度ドワーフたちに自分の華々しい活躍を見せることができると思っている最中、
謎の攻撃を繰り出す花使いが現れたため。

「そもそも花の力を攻撃に使うなどナンセンス。エスプリがまるで感じられない……」

刹那――
ニタリアやトラッシュの攻撃が結構な速度で入る。一瞬だけ切れ長の目を大きくした。
(フム、アカシアにカルセオラリアか…見ものだね)

>「おいピエールのおっさん! 肩を貸せ、この子を店から運び出すぞ!」

「ウィ、良いだろう。喧嘩は先に手を出した方が悪い。では、ギャラリーの諸君、続きは”闘華祭”で」
「待て、而(しか)して希望せよ!」

『”七色の谷”を越えて』を慌てて小脇に挟むと、家宝の片手剣ラヴニールの柄にその手を置く。
もう一方の手でトラッシュとともにニタリアを担ぐようにして抱える。

「―――アデュー、良い未来があらんことを」

ピエールたち三人が消えた場所には、三本のヒガンバナが落ちていた。


――店外にて
「ゼェッ、ゼェッ、ゼェッ――」

ピエールは肩で息をしていた。気温はまだ暑い。
「まだ走るのかね?」二人に問いかける。
「ところでどこを目指すのか?タヌアにこの服装では少々暑過ぎる… クール・ビズの余地があるな」

【途中乱入失礼しました。不定期参加なのでまたの”機会”までご自由に動かしてください。】

77 :ラウネ ◆rgJdeQt/MQ :2015/10/24(土) 18:31:31.46 0
>>74->>76
>翡翠の巽
私が思った以上に、その瞳の中に蠢いていた心の窯の蓋を
開けてみれば、とても素晴らしい激情の色合いが眼前に広がっていた。
 「わぁ、素敵」
 詠唱とかって、余りに隙だらけ過ぎて不意打ちが余裕綽々で行える事を考えると
ちょっとペケが入るけど。その減点も挽回出来るぐらいに、ラウネにとって
ニタリアの放ったアカシアと魔宝石の融合技は感心させた。
 無防備に受けた一撃の後、その体に最初からあったように植え付けられる
モルダバイト鉱石を少し目を瞠って見つめる。
 だが、その僅かな驚嘆も直ぐに打ち消されると首だけ跪くニタリアへ動かして沈黙が破かれた。
「 ――フ  アッハノ\ノ\ノ\ノ\ノ\!!!!」
 家屋を震わせ、一階の天井がギシギシと軋む程の大音量の哄笑が轟く。
「凄いすごいすごいすごいすごいすごいっ!! やるじゃない!! 単身で
私の内側に対して僅かではあるけれど傷を与えるなんて!!
 ほんと面白いわぁ!! なんて素敵なの!! 人間がたった一人 憎悪を糧に
研磨した技が私の内包される因果の芽へ届かすなんて滅多にないのよ?
 もっともっともっと見せて頂戴な!! 
貴方の憎しみを! 怒りを! 憤りを! 怨みを! 呪いを! 執着を!
 私に全部全部ぶつけて!! そして何もかも出尽くして萎れたその細い体を
じっくりと外側がら圧して啜るのも良いわねぇ」
 気分は高揚していた。何時以来か? 少なくともあの五年前の時から怠惰に
過ごしていた日常では無かった久しい昂ぶり。
 ラウネはニタリアを玩具として捉えた。予定調和の人の感情の機微な想定される
動きから逸脱する。羽虫でなく、鳥程度には自分の支配する領域を舞える実を持つと判断したのだ。
 モルダバイト鉱石が全体をギシギシと己の膨大なる内なる世界へと踝を埋めようとするのを
感じつつニタリアへ歩み、更に玩具に手を付けてどう反応するか試そうとする。
 だが、その試みは失敗へと終わる事になる。
>静寂と孤独の花よ 焔と共に朽ちること勿れ 星を象り咲き満ちて 我が意に則り花散らせ ニコチアナ!
 瞬間、再度生じる閃光と爆音。
低迷はせずとも微妙に欠伸が出そうな香りが煙の中に漂い始める。
>おいピエールのおっさん! 肩を貸せ
>ウィ、良いだろう。喧嘩は先に手を出した方が悪い。では、ギャラリーの諸君、続きは”闘華祭”で
本気を出して動けば、この家屋など完全に崩壊して件の声の主と二人分の去っていく足音の持ち主達を
死傷するのは訳ない。けれども必死に知恵を凝らして家屋をサンドイッチにさせようとした
知恵ある剣士と、意外にも錬度のある復讐者の技巧を買ってラウネは結局動く事を止めた。
 柱が折れ、出口を二階から降ってきた屋根梁や調度品の家屋が降り落ち出口を封じる。
粉塵を舞い上がらせながら、あと数秒で完全に酒場が崩れ落ちる音を耳にしながら
ラウネは二の腕に生えるモルダバイト鉱石を指で撫でつつ妖艶に微笑む。
 「フフッ。本当面白い
最初こそ詰まらなくて直ぐこの場所も消して去ろうかと思ったけど気が変わったわ。
 ――貴方たちの興に乗ってあげる。
精々祭りの日まで牙を研いで見せなさい。私の足元、もしかすれば首へと届くのかも知れないから」
 ペキ ペキペキベキべギ   力゛ゴォオォォンッッ!!!!
   ――アノ\ノ\ノ\ノ\ノ\ノ\ノ\ノ\ノ\ノ\!!!
走り去る三人の背に、崩壊する家屋と共に少女とは思えぬ歓喜に満ちた笑い声が伴った。
 綺麗な月の夜だった。だが、その月夜の果てに白い魔は祭りに舞う花の匂いを嗅ぎ取り
悪夢を奏でる花喰いは再来したのだった。

78 :名無しになりきれ:2015/10/28(水) 01:05:50.50 0
参加者募集上げ

79 :名無しになりきれ:2015/10/31(土) 00:21:17.99 0
止まってるの誰のとこ?

80 :名無しになりきれ:2015/10/31(土) 21:06:01.98 0
タヌアの島常夏
名産品はココナツ

81 :トラッシュ ◆o0jv9vCVwU :2015/10/31(土) 21:13:59.01 0
ニコチアナを用いた感覚麻痺はすぐに解け、俺たちは暗い街中をひた走っていた。
戦いを続行したがるニタリアを説得するのには少々骨が折れた。
仇か何か知らないが、一人で戦うのは無茶だと何とかして諌めた。
逃げるときに力を使って手助けしてくれたらしいピエールも、今はすっかりバテている。

「ほら、とにかく組合に行くぞ! あの化け物を放っておけるかよ」

向かう先は花使い組合。この島で流通する花と、それを使う花使いを統括する組織だ。
ここで開かれている闘華祭の運営も行っている、かなり大規模な組織である訳で。
おそらくこの時間ならまだ花使い組合は営業しているはずだ。しかし急ぐ必要がある。
酒場で遭遇した奴を野放しにしておいては、いずれ被害が出るのも確実だ。
なるべく多くの者に危険を知らせ、他に戦える連中に協力を仰がなければ。
しかし、俺が戦う必要があるのか? このまま逃げても……いや、乗りかかった船だ。
自分の腕を過信する訳ではないが、俺ならばそこそこ戦えるはずだという確信がある。
でも戦うのは面倒だなぁ……うまく行けば組合の連中に押し付けてしまおう。

などと考えているうちに花使い組合へと無事たどり着いた俺たち。性急に戸を開く。
中には数名の花使いと、組合幹部のエイロが雑談を交わしているところだった。
おそらくは島の猛獣狩りでもしてきた帰りなのだろう。散花の残り香が微かにする。
俺は何とかして息を整えると、エイロに向かってわめくように言葉を発した。

「酒場に化け物が現れた! 女の子みたいな容姿だが、多分恐ろしく強い奴だ」

俺は急く心を落ち着けながら、さっきの状況を説明する。
それに対してエイロたちが発したのは、軽い哄笑だった。

「で、お前さんたちはその化け物とやらから逃げてきたのか? 店まで潰して」

「ハッ、情けないなトラッシュ。大方その化け物(笑)も死んだんじゃねーの?」

「いや、奴は間違いなく生きてる。ダメージのひとつも負っていないはずだぜ」

そんな化け物いるはずないだろ、と軽く笑い飛ばされるが、俺は反論した。
とにかく奴を放置するのはあまりに危険だ、組合から人員を手配してくれ、と。
とりあえず潰れた宿屋には、斥候として数名の花使いたちが向かう事となった。
まずは現状確認、という考えなのだろう。甘い考えではあるが、これ以上の説得も難しい。

とりあえず俺たちは一旦解散する事になった。だが、ニタリアには宿がない。
俺は彼女を誘った。とりあえず今晩だけはうちに来ないか? てな感じで。

「ついでにピエールのおっさんも来るか? うちにはいい花があるんだぜ?」

82 :名無しになりきれ:2015/11/06(金) 18:31:30.12 0
ヒロインのニタリアどこ行った?

83 :名無しになりきれ:2015/11/09(月) 00:24:46.31 0
すれ復興させないとユリウス来るぞ

84 :名無しになりきれ:2015/11/11(水) 00:43:44.91 0
んー

近いうちにここの批評書きますね

85 :名無しになりきれ:2015/11/11(水) 00:56:58.80 0
いりません

86 :名無しになりきれ:2015/11/11(水) 16:48:48.75 0
必要性を感じます

87 :名無しになりきれ:2015/11/11(水) 21:51:09.51 0
感じません

88 :名無しになりきれ:2015/11/13(金) 12:18:18.92 0
かなり必要

89 :名無しになりきれ:2015/11/13(金) 14:04:21.91 0
性を感じません

90 :ユリウス・マカベウス ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/14(土) 19:32:25.76 0
名前:ユリウス・マカベウス
年齢:54
性別:男!
身長:206
体重:112
スリーサイズ:教えない!
種族:かろうじて人間!
職業:リフティス国王
属性:なし!
性格:剛毅で大胆で卑猥で残虐、しかし優しい部分あり
利き手:右
魔法:使えんが武器が魔法武器!
特技:マカベウスクラッシャ
装備品:巨大な大剣
所持品:兜などさまざま
髪の毛の色、長さ:白髪交じりの茶色で癖がある
容姿の特徴・風貌:筋肉の塊のような鋼の肉体
趣味:体の鍛錬、配下の鍛錬、女遊び、決闘
将来の夢(目標):リフティスを強国にして世界征服
簡単なキャラ解説:巨体を持つ国王。自国を統一し平和にしたため。
タヌアに僅かな部下とともに屋敷を譲り受けて移り住む。
お忍びでタヌアを楽しむ予定。「闘華祭」に注目している。

91 :ユリウス・マカベウス ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/14(土) 19:38:27.30 0
ユリウスはタヌアの街中に領主から譲り受けた古い屋敷を確保した。
お供はタヌアに駐留する十数人の兵士、トバの海女部隊数人、侍女数人である。
尚、屋敷には女だけを置き、タヌアのリフティス出張所に兵を置く形を取った。
伝令などのシステムも完璧である。

領主側も女を用意していた。ポーレットとジョゼットという二人の侍女で、
戦闘力もそれなりだという。彼女たちがユリウスの下の世話もできるということで、
リフティス側の侍女からは不評だった。

ユリウスはまず部下に頼み込み、「エンデ」という部下の名前で闘華祭への申し込みを済ませた。
あとは視察だ。
「酒でも飲みに行くか」
ジョゼットを引きつれ、ユリウスは地味な格好で酒場に入った。
勿論、大剣は担いだままだが。

【こんにちは。よろしくお願いします。】

92 :名無しになりきれ:2015/11/14(土) 19:46:16.73 0
越境クソコテは滅べ

93 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 00:21:25.98 0
ユリウスは頑張って盛り上げろ
ニタリアは上手くユリウスの魔の手から逃げろ

94 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 15:39:58.03 0
勃起将・ユリウス襲来―――この一報を聞き、男クロコダインは立ち上がった。
立ち塞がるクロコダインはユリウスのイチモツを自慢の肉体で受け止めると、ユリウスを消耗させるため「ユリウス、テクノブレイクで来い」と挑発、
これを受けてたったユリウスは連続射精、鎧を貫き熱い精子を流し込むと,鰐将は「グアッーーーー」と叫び悶絶した。
何とか回復のニンニク注射を受けながら耐え忍んでいたワニキであったが、ユリウスはこれではきりがないと竜魔人化。
ユリウスの血はドラゴンズブルーに変わり中日マカベウスが誕生、1勝3敗の微妙な成績を残し中日の優勝に水を差すと、
銭闘力が大幅に増したユリウスは、この活躍で推定年俸3億8000万からの倍増を要求。
渋る中日フロントに対して「誠意は言葉ではなく金額」と秘呪文ドメオーラを発射し、この攻撃で中日は破産、銃生活グループに買収された。
これを見たワニは、もはや自分の力ではユリウスを止める事はできないと戦力外通告をも覚悟した。
しかし、そこにユリウスの配下をドームラン打法で撃退した若武者・ポップ(光星学院‐06年高@)が颯爽と登場。
バントの構えから自己犠牲呪文メガンテを放ったが、これまたポップフライになり飛び出したランナーのユリウスと共に併殺死した。
この知らせを聞いた大正義ハラー魔軍司令は「朗報だね(ニッコリ」とユリウスの失脚を鼻水をたらして喜んだ。
なお巨人マカベウスは破邪イアンツ球場で調整し、最終決戦には間に合う模様。

95 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 16:18:51.77 0
ユリウスはタヌアの街中に領主から譲り受けた古い屋敷を確保した。
お供はタヌアに駐留する十数人の兵士、トバの海女部隊数人、侍女数人である。
尚、屋敷には女だけを置き、タヌアのリフティス出張所に兵を置く形を取ったが
度重なる殺戮と略奪と性行為の疲れからか、不幸にも黒塗りの高級車に追突してしまう。
後輩をかばいすべての責任を負ったユリウスに対し、車の主、暴力団員糞猫に言い渡された示談の条件とは…。

96 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 16:29:46.34 0
情報種別: 子供被害情報

件名: 子供被害情報(公然わいせつ)

発生日時: 04月08日 18:40

発生場所: タヌア市 タヌア町2番 付近 (地図)

発信: タヌア警察署

発生状況: 女子中学生らが公園でしゃべっていたところ、下半身を露出した不審者が無言で陰部を見せつけてくる事件が発生しました。

犯人: 犯人は35〜55歳くらい、身長200センチくらい、白髪交じりの茶色で癖がある筋肉の塊のような鋼の肉体の男。

告知内容: 不審者を見かけたらすぐに110番通報するか、最寄りの警察署へ通報してください。
ttp://www.info.police.pref.tanua.jp/newDeliveryCrimeDetail.do?selectionId=39641

97 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 18:51:47.38 0
不覚にも面白かった
ユリウスのレスの間の余興に良いぞ

98 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 20:32:07.86 0
ノブ子「ガハハ!ここがユリウスちゃんのアジトかい!」
兵士「むむっ!怪しいやつ!おい!そこのピンクスーツのおっさん!止まれ!」
ノブ子「お、なんじゃ?お前ユリウスの兵隊ちゃんか?」
兵士「おい、こいつを縛ってユリウス様のところに連れていけ!」
ノブ子「ガハハ!なんや?緊縛プレイしたいんか!やったるで!」

司令室
兵士「ユリウス様!怪しいやつを連れてきました!」
ノブ子「ガハハ!お前がユリウスちゃんか!」
ユリウス「ほう、日本の国会議員か。ノコノコ敵のアジトに現われるとはマヌケなやつだ」
ノブ子「ガハハ!なんや?抜きたいって?口で抜いたるで!」
ユリウス「こいつからは色々と聞き出せそうだな。じゃあ早速体に聞くか」
ノブ子「ガハハ!やっぱ国王でもスケベは大好きなんやな!じゃあ早速はじめるで!」
ノブ「ほれ!(シコシコ)ちんぽちゃん!元気!(シコシコ)ほれ!(シコシコ)」
ノブ「なんや!もう出るんか?若いな。元気なんはええけどなガハハハハ!!」
ノブ「出すんやったらワシの顔にかけたらええねん。ほれほれ(シコシコ)」
ノブ「もう出るんか?(シコシコ)もう出るんか?(シコシコ)ほれほれ(シコシコ)」
ノブ「ああ!熱い!ワシの顔面が熱いワ!!こんなに沢山・・・・」
ユリウス「ふぅ……手強いやつだな。おい兵士、お前はアナルにいれろ」
ノブ子「ちょ、ちょっと待ってや。アナルはやめてほしいんじゃ!アナルだけは絶対ダメなんじゃ!」
兵士・ユリウス「ズブズブ」
ノブ子「嫌じゃあああああ!!!!」

99 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 20:40:31.16 0
ノリが変すぎて笑える
何気にセリフがユリウスぽくてなお笑える

100 :名無しになりきれ:2015/11/15(日) 23:09:20.09 0
ユリウスホモちゃうし
空気だけで良い女かどうかを判別できるんやで

101 :名無しになりきれ:2015/11/16(月) 08:25:36.45 0
王様なのに身分隠してなおかつ大勢の配下と一緒に属国を放浪見物とか

立場がおいしすぎだろう
ずるいぞユリウス

102 : ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/17(火) 08:05:03.88 0
名前:ジョゼット・アンヌ・トール
年齢:23
性別:女
身長:166
体重:52
スリーサイズ:85/58/89
種族:人間
職業:メイド戦士
属性:
性格:控えめだが好奇心旺盛
利き手:左
魔法:回復魔法
特技:居合い
装備品:仕込み杖のような両刃剣、メイド服
所持品:色々
髪の毛の色、長さ:茶色のポニーテール
容姿の特徴・風貌:比較的スタイルの良い落ち着いたメイド
趣味:掃除
将来の夢(目標):タヌアを平和にする
簡単なキャラ解説:タヌア側から宗主国リフティスのユリウスに付けられたメイド。
かつてはモルダバイト家に仕えていたこともある。

103 : ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/17(火) 08:06:58.31 0
【ここからジョゼット視点でユリウスらを描く予定です】
【新規、出戻り歓迎します】

104 :名無しになりきれ:2015/11/17(火) 09:15:33.13 0
よしっ、
(グググ、とジョゼットのおまんこにペニス)を入れる
ふん、ふん、ふん(乳房を揉みながら腰を振る)

おぉぉ…
ドピュッ、ビューッ、ビューッ…(大量に精液を中出しする)

ふぅ…

105 :名無しになりきれ:2015/11/17(火) 16:00:21.61 0
タヌア第二章

悪化する治安

106 :名無しになりきれ:2015/11/18(水) 18:35:13.65 0
ちょっと待ったよく考えてみよう
日常ものTRPGなのに流血ありなのか?
ユリウス絶対人殺すだろ?

107 :名無しになりきれ:2015/11/18(水) 20:52:39.61 0
ラウネ殺す気満々だったやん。
あとニタリアも割と復讐の鬼だぜ?

108 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 15:37:55.75 0
モルダバイト家。それがジョゼットがかつて仕えていた家だった。
シャルル・カマンベール・モルダバイト公。そう呼ばれていたはずだ。
―タヌアがメリヴィアから独立し、没落するまでは。

幼い頃から武術を学び、13歳の頃から仕え、17歳のときに公爵(当時は侯爵)を失った。
その後はタヌア領主の家でポーレットらとともに領主に仕え、殆ど無為な生活を送っていた。
メイドとはいっても主人の身の回りの世話をし、不妊の術式を施され、性の処理まで行った。
ジョゼットはスタイルが良いこともあって散々に汚され、かつてのモルダバイト家で仕えた頃をよく思い出した。
(あの時、襲撃から公爵様を守れていれば…)
故・カマンベール公爵には実の娘のように可愛がってもらっており、メイドとしての誇りを全うすることができた。

大陸で急速に勢力を拡大した新たな宗主国・リフティス王国のユリウス王が現れるという話が流れると、
<あの野蛮で下品な王が>とか<街が汚される>などと散々な言葉があちこちで噂されたが、
ジョゼットは内心浮き立つ気分だった。今までのただの便所掃除から解放されるのだ。

ユリウスの女好きは予想以上だった。屋敷で出迎えると、周囲は大勢の若い女たちがいた。
皆一様にユリウスに忠誠を誓っているようだ。それも50過ぎと聞いていたが、40歳程度に見えるほど若い。
トバの民族衣装と思われる女数人、大陸の侍女の格好をした女数人、そして、まだ子供と思われる少年だった。
侍女の仕事だとは聞いたが、夜、ポーレットと二人だけでユリウスの部屋に呼ばれたときは胸が高鳴った。
(これで真の侍女としての仕事ができる…)

ユリウスがジョゼットとポーレットに頼んだ仕事は、
ユリウスの寝室の警護と身の回りの世話、そして、息子クロードの教育だった。
11歳になるというあどけない顔だちの息子は、母親がタヌアの系統だという。
何故母親がここに居ないのかについては敢えて聞かないことにしたが、ユリウスがジョゼットたちの全身を嘗め回すように
見ていることから、間違いなく次に行われることは予想できた。きっとポーレットもそう思ったに違いない。

「お前たちをこれより「兵」にする…服を脱げ。もっとも脱がなくても俺が脱がせるがな」
ニヤリと笑い、重い鎧をユリウスは易々と脱ぎ捨てる。重厚な音が響き、フロアが揺れた。

ユリウスの圧倒的な肉体が露になる。

(凄い…どうやって鍛えたらこんな体に…そもそもこの人は人間なの…?)
鍛えに鍛え上げられた肉体には無数の傷跡があり、黒光りしていた。
胸板は分厚く、ジョゼットの剣術をもっても刃を突き通せるかは怪しい。
50過ぎとは思えないほどの腹筋に、陰茎は馬のそれのようであり、睾丸はココナッツのように
膨れ上がっていた。「ユリウスがタヌア犯せば島孕む」という悪口でも冗談で済まされないレヴェルだ。

ジョゼットは既に服を全て脱いでいたが、自分の体が貧相に見えるほどだった。
手招きされ、ポーレットとともに愛撫を受ける。自己紹介をしながらだが、なんという手つき。
一体何百人、いや何千人の女を虜にしてきたのだろう。巨大な掌で首、乳房、股間を愛撫されると、自然と声が漏れてしまう。
ユリウスのモノが膣内に入っていく。あまりの大きさに濡れていたとはいえ、「痛い」と言ってしまった。
ユリウスは「すぐに慣れる」とばかりに腰をゆっくりと動かし、頭を撫でた。
痛みは快感に変わり、気が付くとそれは嬌声になっていた。意識がなくなる頃、胎内へと熱い液体が注がれた。
その後、ユリウスの膝の上で精を飲まされたのまで覚えている。
今までの主人の10倍以上は出ているのではないだろうか。薄れる意識の中で、精の水溜りを掃除しようとしたら、「今はいい」と止められた。

「…!?」
腹の中で何かが蠢く感覚を覚える。不妊の身体になっているはずなのに…?
ポーレットとともに両側から抱きつかされる形になりながら、ユリウスから
明日からタヌアの文化や知識について教えてほしいこと、息子を教育し、いずれは筆卸をしてほしいことを聞いた。
そして朝になった。

109 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 16:20:51.06 0
次の日、街の見物をと言ってユリウスの付き添いを任されたのは、ジョゼットだった。
ポーレットは息子であるクロードの世話を任されている。

周囲の目線が痛い。「結局私たちは何だったのか」「タヌアの人間を優遇するのか」といった目で
女たちは特にジョゼットを睨んでいた。戦闘能力もあるのだろう。単純に怖いと感じた。
ますますもってユリウスから離れることは危険になるのだ。
ユリウスと二人で屋敷を出る。入り口の海女兵たちが恭しく例をするとともに、ジョゼットに鋭い視線を送った。
多少は彼女たちと仲良くしなくてはならないのかもしれない。
ユリウスは散歩なのに鎧と大剣と重武装だ。

歩きながらジョゼットは、「闘華祭」についての話をした。内容は知っているようだが、
「花使い」「花との契約」「散花」については知らないようだった。
ときおり唸り声のように頷いて、何か物思いに耽っているようだった。

街の入り口の近く、広場の奥まったあたりでユリウスは突然早歩きになった。
若い花売りの少女、確かティア>>8といったはずだ。
「ちょっと、お伺いしますヨ、ネーチャン」「はいー、何でしょうか?」
今までとはうって変わった軽い口調でユリウスはティアを狭い通路の奥へ奥へと誘う。
ティアは全く疑ってもいないようだ。ユリウスが比較的紳士的だからだろうか。

突如、ユリウスがティアの口を塞ぐと、ジョゼットの方を見て言った。
「ちょっとそこで人が来ないように見張っててくれ!すぐ終わるから」
まさかと思ったが、やはりそのようだった。ティアがユリウスによって犯されようとしていた。
ティアは知り合いという訳でもないが、主人の行動を咎めようとは思ったが諦めた。
ジョゼットはなるべくその行為が視界に入らないよう、荷物を置いて影にかくれた位置についた。

110 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 16:26:16.72 0
ユリウスは器用にも鎧の一部を外し、片手でティアの口を塞いだまま下着を脱がせ、
そのまま愛撫して棍棒のようなモノを突き入れた。
「ヌゥ…あぁォ…」
無事に挿入できた余韻のような声がユリウスから漏れる。同時に結合部分から愛液交じりの血がこぼれた。
確かティアは近所の少年と仲が良かった気がしたが、処女を散らされ壊され、気の毒である。

僅かに漏れる唸り声と嬌声が響くなか、次第にジョゼットの中で気の毒だと思う気持ちよりも
昨日の夜を思い出し、羨ましいと思う気持ちが昂ぶってきた。秘所が疼くのが分かる。
その余所見をしていたのが命取りとなった。

後ろから一撃が加えられた。フラリとすると既に羽交い絞めにされた後だった。
必死に抵抗し、地面にある仕込み杖へと手を伸ばすも、持っていた棍棒で腕を殴られる。
予想以上に手練れなのだろう。次には喉元にナイフが突きつけられていた。
「そのまま四つんばいになれ。抵抗したら殺す」低い男の声だ。>>104
ナイフの角度が変わり、刃によってジョゼットは四つんばいの格好にされた。
そこには、今まさに絶頂を迎えんとする表情の主人の姿があった。

「ユリウス様…」
最近のタヌアは治安が悪い。叫ぼうとするも声にならず、口を塞がれたまま衣服を脱がされる。
あろうことかジョゼットは主人の前で男>>104に犯されてしまった。

>よしっ、
>(グググ、とジョゼットのおまんこにペニス)を入れる
>ふん、ふん、ふん(乳房を揉みながら腰を振る)
>おぉぉ…
>ドピュッ、ビューッ、ビューッ…(大量に精液を中出しする)
>ふぅ…

衣服を脱がせ乳房を揉まれるも男の手は不快感でしかなかったが、
陰茎は奥までは届かないものの濡れた秘所には多少のバイヴレーションにはなった。
その上でユリウスには遥かに及ばない量だが生ぬるい精を受けてしまった。
男の吐息が余韻に浸っていることを伝える。
続いて体位を変え、男は男性上位に持ち込もうとする。その一瞬だ。
「ユリウス様…!!」

次の瞬間、ペニスから精を垂らしたままのユリウスが大剣を振り下ろす姿が見えた。
男は一瞬で頭と尻を真っ二つにされ、頭から脳漿を撒き散らして絶命した。
ユリウスは鎧を直し、ジョゼットの衣服の乱れを直すと、キスをしてその分厚い胸板に抱きしめ、
衛兵を呼びつけると、>>104の死体を指して、>>8とジョゼットが強姦されたということを訴えた。
衛兵は>>104が普段から結構な荒くれ者で手を焼いていたことをすぐに伝え、ユリウスらに感謝した。

(ユリウス様…モルダバイトの領主様よりも偉大な方。私はこの方の侍女になるために生まれてきたんだわ)
ジョゼットはすっかりユリウスの虜になっていた。
「「闘華祭」にはもう申し込んだ…あとは花との契約か…」
ユリウスはマントをジョゼットに貸し、服屋でジョゼットの服を買ってやると、
そのまま引き連れて、酒場に向かっていた。

酒場の近くで、ジョゼットは男女三人とすれ違った。
若い黒髪の男、紳士風の男、若い緑黒髪の女。
三人がそれぞれ武器を持っている。その中の一人の女は懐かしい香りを放っていた。
(この香りは、トラトリア様か、ニタリア様の…!)
ジョゼットが振り向くと、既にその姿は無かった。(散花の魔法…?)
そして、酒場では異変が起こっていた。

111 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 16:53:05.57 0
「お、何だこれ落ちてんじゃん」
ユリウスが拾い上げたのは、<七色の谷を越えて>という妙な本だった。
(七色の谷…!)
<エンポリオ山脈の麓、七色の花咲き乱れる谷あり>これは有名な伝説の書物の一節だった。
そしてエンポリオ山脈とは危険な魔物がうようよする場所である。
(ユリウス様なら…あの方ならエンポリオ山脈を越えることができる…!)
書物を放り投げようとするユリウスを止め、自ら預かると、酒場の方を指差した。

女だった。背格好は高く、すらっとしているが明らかに人間として不自然な部分がある。
頭にある花飾り。どこかで見たことがある。衛兵の死体を貪り食っているところのようだ。
しばらくは増援も望めないだろう。
「―アルラウネ!あれはアルラウネという魔物です、ユリウス様!」
「お腹…空いた…」耳障りな声が響いてくる。

ユリウスはジョゼットが言い終わる前には駆け出していた。そして…

数分後のこと。
酒場の屋内にて、戦いは終了していた。
無数の緑色の触手の破片が飛び散り、青緑の体液があちこちに散っていた。
ユリウスはなんと、アルラウネ―ラウネを犯していた。
潰れた酒場の屋内、周囲には客や衛兵の死体が転がる中、傷だらけのユリウスが腰を振っていた。
まさか狂王と言われるユリウスが、異種間でも性欲の権化であることまでは、ジョゼットは想像もつかなかった。

自由自在に姿を変えられるというアルラウネのラウネだがやはり女は女だった。
ユリウスに犯され、精を授かっているうちに次第にその肉体には快感が宿っていった。
胎内に注ぐと、次は口だ。種の力で忠誠心を植え付ける。一度魔物と一体化したユリウスには、魔物を従わせるの能力も身につけていた。
「全部飲め」
ドクン、ドクンとラウネの喉が膨らんでは凹む。ココナッツのような精嚢が揺れ、ありったけの精を吐き出した。
全てを出し切ると、ユリウスは術式のように契約の言葉を唱えた。

「<ユリウス・マカベウス。ここにアルラウネを守護花として契約する>」
ユリウスとラウネの肉体が光に満ち溢れ、同時にユリウスの陰茎とラウネの秘所がまばゆい輝きに包まれた。
雄蕊と雌蕊という訳である。ユリウスはアルラウネを守護花とし、ラウネを完全に傘下に入れたのだ。

「闘華祭は明後日だったな」
ユリウスはラウネにフードをかぶせ、そのままジョゼットを連れて立ち去った。
ジョゼットはユリウスに心酔しつつも、ラウネに対し嫉妬の感情を抱いたことを認めた。

112 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 17:21:52.66 0
その日、精力を消耗したためか、大量のタヌア料理を食べたユリウスは、
急いでラウネの檻を最上階に作った。
ラウネの理解は得られたが、いつ人間を食べるか分からない。
ジョゼットだけを残し、ポーレットは下のフロアに移動することになった。
「さて、困ったな。こいつの食料をどうするか…」
アルラウネは人間の肉を最も好む。殺しても良い人間がどれだけいるのか、それが悩みどころだった。
ユリウスの精を吸っていれば、多少の空腹は癒されるらしい。だが他の女どもが不満がる。そうユリウスは考えていたようだ。

勿論、ジョゼットとしてもラウネの存在は邪魔なだけだった。
ますます屋敷内で孤立してしまう上、ユリウスはラウネに付きっ切りに近い。
(早く闘華祭なんて終わればいいのに…)

次の日、ラウネに精を分け与えたユリウスは、ジョゼットと寝ることになった。
ユリウスからはついに息子のクロードが、ポーレットによって無事に筆卸しされたことを嬉々として語った。
ジョゼットは、<七色の谷を越えて>を持ってくると、ユリウスにエンポリオ山脈について語った。
明日が楽しみなユリウスも、さすがに冒険心をくすぐられたらしく、嬉々として質問を投げかけてきた。
ジョゼットはその日、再びユリウスと交わった。
(いつか、ユリウス様と、エンポリオを旅してみたい…)

そして夜が明け、闘華祭の日になった。
闘華祭は、街の中央にある闘技場で行われる。
大勢の観衆が街中どころかスグァ諸島、および大陸からも現れる。
屋敷からはラウネ、ジョゼットの他に数人の海女部隊がユリウスらの護衛として付いた。
もしかすると大規模なテロのようなものが行われるかもしれない。

闘華祭はくじ引きからトーナメントのような形で行われる。
今回は210人ほどが参加した。毎年死人が出るということで、決して数は多くない。
ユリウス(エンデ)の位置は、シードではないので8回勝てば優勝という訳だ。
どうやら来賓席にはタヌア領主の姿もある。リフティスの衛兵も数人同席していた。
ジョゼットはその姿を見て吐き気がしていた。あのような薄汚い男の性の捌け口にされていたのだから。
近くにはかつての仲間だった侍女もいる。ジョゼットよりも遥かに強いヒルダという女もいた。

ユリウスの1回戦が始まる。審判がまずユリウスを見て疑問を口にした。
「ちょっと待った、エンデ選手、その女は何だ?参加人数は一人だぞ」
「っるッせーな!じゃあそこのラインよりも後ろに置いときゃ良いだろ?」
しぶしぶラウネをラインの後ろに下がらせ、大剣を構えた。

相手はキキョウの花をまるで手裏剣のように操る「花使い」の男だったが、
ユリウスはそれを鎧で全て受け、素手で殴って吹き飛ばした。
男は壁に頭をぶつけ、口から血を吐いていたが、命に別状は無いようだ。

オォォオオオオオォォ!!!!!!
観客が沸く一方で、「何だありゃ!普通に強いだけじゃねえか!」と野次も飛んだ。
無事に2回戦へと進めそうだ。ジョゼットはユリウスに拍手を送った。

113 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 17:44:06.85 0
2回戦。このあたりで他の対戦では既に最初の死者が出ていた。
徐々に会場が熱狂で白熱してくる。

今回のユリウスの相手は接近戦を得意とする男。散々ユリウスを挑発し、
食虫植物でユリウスに噛み付き、そのまま溶解しようとした。
ユリウスはそれを僅かにラウネの力を借りて振り払うと、大剣を植物に突き刺し、
男ごとラウネが立っている場所に放り投げた。
ラウネが男を空中でキャッチする。…その巨大な口で。
咀嚼する音と共に、男の臓腑、骨、血肉などの雑多な部分が撒き散らされた。
男が死亡したのは確実だった。
審判はあまりの事態に驚愕し、腰を落としている。
オォォォォ… という戦慄に似た声が会場内に沸き起こった。
今までの死者が出た戦闘のどれよりも残虐だったのだろう。
「勝者、エンデ」が告げられ、ユリウスは3回戦に進んだ。彼を見る観客の目は既に恐怖の目に変わっていた。

3回戦の椰子の実使いにはKO勝ちした。既に相手は先の戦闘でビビっていたようだ。
4回戦は若い女だった。騎士をしているという、薔薇を魔法花とした魔法剣士で、
比較的素早い攻撃でユリウスを追い込むも、ラウネの力を借りた触手とユリウスのパワーの前に圧倒され、
早くも膝をついた。
ヘタに戦えば殺される、と先の2回戦で思ったのだろう。しかし、ユリウスは止まらなかった。
「ラウネ!」
無数の触手が飛び出すと、ユリウスの大剣を巻き込み、剣風を起こしてユリウスと相手を包む風のバリアを起こした。
そしてユリウスはその中で、女の鎧を両腕でがっちりと掴み破壊すると、女を犯した。
物凄い速さでピストンを行い、女が気を失うとフィニッシュで胎内射精と同時に女を放り投げた。
残りの精が勢い良く迸った。剣風が止む前にユリウスは鎧を直す。

ワァァァァア…!!!!
その光景は異様だった。鎧を着込んだユリウスから離れた位置に気絶した全裸の女が白濁液まみれで倒れており、
その液をラウネの触手が勿体無いとばかりに舐めていった。
ユリウスはラウネを引き揚げると、何事も無かったかのように去っていった。
女はそのまま舞台から救護班によって下ろされていった。

ユリウスに対して野次を送る者は少なくなった。恐怖と大物が来たという驚愕に満ちていた。
勿論、女を裸にしたことで下品な笑い声も響いた。ここはタヌア、治安は悪い。
ジョゼットは少し羨ましいと思いながらも、その異様な光景を注視して見ていた。

114 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 18:10:39.04 0
5回戦。タンポポの模様をした拳法着を着た拳法家の男。
ユリウスに負けずとも劣らない恰幅と背丈を持っていた。
「俺はこれまでにこの大会で10人以上殺してる」そう男は語った。
ユリウスから出た言葉は簡潔だった。「俺は今まで1000人以上殺してるが?」

男は今までのユリウスの言葉と行動を見ており、狼狽したが、ならば手加減は要らないとばかりに飛び掛った。
否、それは囮であり、男が先ほど吹いたタンポポの実から飛び散った大量の種から男が次々と現れた。
俗にいう「分身の術」である。
さらに男は膨れあがり、身体を三倍ほどの大きさにすると、あちこちから火を吐き始めた。
ユリウスはあまりの熱さに飛び上がりそうになったが、剣で全ての攻撃をいなすと、叫んだ。良いアイデアが浮かんだのだ。
「ラウネ!!」
ユリウスは勢い良く跳躍すると、ラウネが出した触手のドームから外に出た。
男「たち」はユリウスに丁度迫ってきている。男は有燃物を使っているのが分かったのだ。あれは魔法ではない。
突如、爆発が起き、ラウネの触手が一部飛ぶも、男が大爆発を起こした。
先ほど、ユリウスが炎のジェムを忍ばせ、ガスに誘爆するように仕込んだのだ。
「ラウネ、ご馳走だ」
分身は全て消え、散らばった男の死骸だけが残った。それをラウネは美味そうに咀嚼する。
オォォォ…
ユリウスは観客から恐怖の的となっていた。

6回戦。相手を見てジョゼットは驚いた。何とあの時にすれ違った3人組の一人の紳士だった。
ピエールという男だということが対戦前に分かる。
ユリウスはこの男が不自然な動きをした後、突然消えたことを思い出した。
しかし何のことはない。もうやることは決まっていた。
ピエールが一礼し、ヒガンバナを気取ったポーズで複数取り出した。
しかし、ユリウスがそれを見せると、ピエールは途端に青ざめた。「オゥ、シット!」
「おいロウソク野郎。これをバラバラにされたくなかったら、負けを認めろ」
こいつとやり合うのは宜しくないと見たユリウスは、交渉を迫った。
「それをこちらに。紳士は嘘をつかない」
ユリウスが<七色の谷を越えて>を投げると、ピエールはマヌケな格好でそれに飛びつき、埃を払った。
「今回はこれで負けを認めよう。アデュー」審判がユリウスの勝利を認める。
ピエールがポーズを取ってユリウスに背を向けた途端のことだった。
ユリウスが触手で足払いをし、前のめりになったところの尻に、ユリウスの蹴りが入った。
「グォァ!!」
紳士とは思えない情けない叫び声とともにピエールは舞台から落ちて倒れた。
恐らく骨の一本は折れただろう。情けない格好のまま担架で舞台を退場していった。

115 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 19:12:58.83 0
準決勝。既に決勝戦の相手は壁の向こうで控えており、連戦になる予定だ。
ユリウスが反応する前に、観客席にいたジョゼットが目を見開いていた。
「ニタリア様…!」
それは紛れもなくモルダバイト家の次女、ニタリアだった。
すっかりと立派な淑女となったことに、ジョゼットは感動すると同時に、
その表情の暗さに疑問を持っていた。
一方で舞台のユリウスは、ニタリアという女のスタイルの良さに注目していた。
三人組の一人だということよりも、そちらが勝っている感じだ。

恐らく脱げば、花売りの女やジョゼットよりも凄い肉体が拝めるはずだ。
鋭い切り傷のある顔や、憂いを含んだ目から非常に嗜虐心を煽られた。

「先に選んでおけ。殺されるのと、犯されるのの、どっちが良いか…」
ニタリアにだけ聞こえるように言う。
「下種め!姉さん、この男は許さない…!」
ニタリアが素早く打ち込んできた。アカシア、と思われる花が散花している。
もっと派手な技を使ってくるかと思いきや、これには拍子抜けした。

ユリウスはラウネの力を使い、触手でニタリアを翻弄し、その間に一撃を決めようとかかるも、
物凄いスピードで触手を斬られ、全く隙がない。
「なるほど…!」
相手は小剣。それもユリウスの攻撃を受ければ壊れるような、だ。
しかし攻撃の速さがあれば話は違う。どこかの皇女を超える素早い突きと斬撃に、
ユリウスは完全に受け身になっていた。飛びつこうにもアカシアの散華が常時起こっており、
スピードも速い。ユリウスの360度の角度からの攻撃に、次の手を考える間を奪われていた。
ついにユリウスの鎧に傷が入った。兜の顔の部分を守らないと大変なことになる。

遅いかかるニタリアを見て、ユリウスは考えた。あらゆる攻撃が計算され尽くされている中で何か方法はないか?
ニタリアが下から攻撃をしてくるタイミングを待った。
そして、勢い良く捨て身の攻撃を行い、同時に散花を利用する。
「ラウネ!!」
ニタリアに飛びつき、迫り来るユリウスに対し、跳躍してそれをかわすニタリアだったが、
ここでラウネの秘所が輝き、同時にユリウスの陰茎も輝いた。
それは物凄い勢いでユリウスの鎧を内部から曲げ、鎧の形状を変えてしまった。
ペニスによって突き出た部分にニタリアの頭がヒットし、脳を震盪させる。
そこに大剣で勢いよくニタリアの腕を狙うと、小剣は勢い良く折れ、その上柄の部分ごと吹っ飛んでいった。
そして前と同じように剣風で隠し、ニタリアの服を破ると、ゆっくりと犯していった。

116 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/21(土) 19:14:23.57 0
大柄で細身だが乳房はココナッツ実のように瑞々しく、尻も桃のようだった。
ユリウスはその手でじっくりと焦らすように愛撫し、秘所に指を入れ、具合を確認した。
そのまま四つんばいにさせると、まだ輝きを持ち、ただでさえ大きいのが更に大きくなった陰茎がニタリアの身体を貫く。
「オォォォ…」「ハァァァン!!」
ニタリアの身体に痛みが走る。処女を散らされた上に、ただでさえモノが大きい。
しかしながら、ラウネから出る粘液などが交じり合って比較的潤滑になった結合部は
いとも簡単にニタリアを快感にいざなった。
ユリウスが腰を振ればニタリアから嬌声が上がる。結合部の尻がバウンドし、その度に大きな乳房が揺れた。
やがてニタリアの声が獣のようになり、それに合わせてユリウスは絶頂を迎えた。
「おぉ…」「アァァア!!!」
ゴクゴクと胎内に子種が注がれていき、ユリウスはそれを引き抜くと、ニタリアの口の中にもぶちまけた。

行為を止めて元の場所に戻ろうとしたが、困ったことにラウネも共鳴し快感を受けていたため、触手の幕がなくなり、
ラウネが触手で自癒行為を行うのとユリウスがニタリアの口腔内に精を放つのが観客に見られてしまった。
キャァァァァアァアア!!!!
勝負の行方に歓声が上がったというよりも、破廉恥な行為に対する興奮と非難だった。
「ニタリア、様…」
ジョゼットはニタリアの悲惨な姿にというよりもユリウスの強さと狂気にすっかり惚れており、手が秘所へと伸びていた。

ユリウスの勝利が告げられた。
ニタリアがようやく腰を起こし、救護班から服を渡され着替えようとしたそのとき、
決勝戦の相手が出てきた。
「決勝戦、西、エンデ!東、トラッシュ!…ん?!」

決勝戦の相手はトラッシュという男のはずだった。
男はやはり、三人組の一人の東方系の剣士だった。しかし、、!!
明らかに様子が違った。何か薬のようなもので頭をやられている顔だ。焦点が定まっていない。
闘華祭のスタッフ数人の死体が後ろに転がっている。トラッシュにやられたのだろう。

「トラッシュ殿!」ニタリアがトラッシュの姿を見て叫んだ。
「ニタリア…助けて…くれ…!」この二人は恋人か何かなのだろうか?
その言葉とは裏腹に、トラッシュはその禍々しい刃に散花の力を纏っていた。ユリウスを殺そうとしている。

キャアアア!!
観客席で悲鳴が上がった。複数の黒頭巾の男たちが、領主たちに襲い掛かっているのだ。
あっという間に領主は何本もの刃を突き立てられた。殺されたと思われる。
普通の武器ではない。東方の流派で、かつタヌアの散花技術が秘められた強力なものだ。
領主の親族・部下、ユリウスの部下にも襲い掛かる。その中にはジョゼットのかつての仲間もいた。

慌ててユリウスの部下の兵士・海女部隊は武器を抜いて対応する。
黒頭巾の男たちは十数人おり、既に一般客を含む10人以上が東方風の刃物で殺害された。
タヌアの中心が、今阿鼻叫喚の地獄絵図と化そうとしている。
「あれは…殺しのプロだわ」
ジョゼットは呟き、ユリウスの下へと走った。

【いつもご愛読ありがとうございます】
【あと2回ほどでタヌア編を締められればな、と思っています】
【乱入・出戻り歓迎します】

117 :名無しになりきれ:2015/11/21(土) 22:43:54.81 0
GJ!!
やっぱユリウス様天才ですわ

118 :名無しになりきれ:2015/11/22(日) 00:46:39.60 0
ユリウスは国王としてだけじゃなく
人間としても優れてたってわかんだね

119 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/24(火) 10:41:05.02 0
【今日は時間が取れたのでここから一気に進める予定です。
愛読者の方には急展開で申し訳ありません】

東方の黒頭巾たちが次々タヌアの要人やリフティス兵たち、観客たちを襲っている。
空にはワイバーンの姿もあった。どうやら空から奴らは来たらしい。
明らかに国レベルの攻撃だ。

ジョゼットがユリウスとニタリアの元へ辿りついたとき、既にユリウスとトラッシュが剣を交えていた。
まだ地面に手を付いているニタリアを抱き起こす。
「ニタリア様!ジョゼットでございます。お怪我は…」
ニタリアは朦朧とした目でジョゼットを確認する。
「ジョゼット!お久し振りね… もっと早く会えれば良かった。
ジョゼット、ユリウス殿…! どうかトラッシュ殿を元に戻してくださりませんか…?!」

ユリウスはその声が届くか届かないか、手で「下がっていろ」とポーズを取る。
「トラッシュ殿を助けたいんです!ユリウス殿!!」
ユリウスの前に縋りつくニタリアを、ユリウスは仕方なく抱き寄せた。トラッシュの表情が変わる。
「やめろ!」
「分かった、お前らを助けてやるから、ちょっと痛いが覚悟しろ。ニタリア、トラッシュに抱きつけ」

「…!」
驚くニタリアだったが、仕方なく、隙をついてアカシアの散花を利用し、素早く移動する。
あっという間にトラッシュがニタリアにしがみつかれる。
「やれ、ラウネ!」

今までで一番強く、「散花」の力をユリウスは行使した。
ラウネの触手が二重、三重にもなり、ニタリアとトラッシュの身体を覆う。
物凄い力が加わり、あたりを衝撃波が走った。

「異常事態です!領主が殺されました!ユリウス様、いかがしましょうか?!」
領主側のリフティス兵が現れる。忙しくなりそうだ。
「トバに戻る船を準備しろ。できるだけ多くだ。ここは引き揚げるぞ」

「おい、お前ら散花を存分に使え。憑依されたトラッシュを助けるぞ!」
ラウネが苦しそうにもがいている。既に限界が来たようだ。
トラッシュがニタリアの手を取り、一気に散花させる。
蔦の檻は光り輝き、それは爆発へと変わった。
吹き飛ばされたジョゼットをユリウスが支える。

そこに残ったのは、ぐったりとしたトラッシュと、それを支える半裸のニタリア、そして、

一輪のアルラウネの花弁だけが残された。


リフティス兵による誘導が始まった。敵はコロシアムの中にも入ってきている。
「おい、逃げろ!」
ジョゼットを庇うユリウスの丸太のような腕に東方の婉曲した刃物が突き刺さる。
そのままユリウスは三角にステップすると、剣を振り回し、黒頭巾の男二名を真っ二つにした。
東方軍は脚が速く、切り裂かれた肉片の回転具合からもそれが伺われる。血飛沫が周囲に舞った。

「ユリウス様、私などをどうして…」
ユリウスはジョゼットに語りかけた。
「俺は今までに何千人も殺してきた。女も何百人と殺したし、見殺しにもした。
でもその度に俺の心は痛む。俺を愛してくれる女一人を守れずして、何が国王か」
ジョゼットは嗚咽を漏らし、ユリウスに抱きついた。

まだコロシアムで抱き合うニタリアとトラッシュを一瞥すると、ユリウスは部下を引き連れて
闘技場の出口へと急いだ。
よく見るとワイバーンたちの上の兵から矢が放たれている。顔はよく見ると北方系のようだ。
「東方と、北方が…?! 何故?」どうやら今回の侵略は東方と北方の共同作戦のようだ。

120 :ジョゼット ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/24(火) 11:10:46.48 0
活路を開きながらようやく北タヌアの港へと着く。
ここまでにリフティス・タヌアの要人部隊は50人程度まで減っており、
特に逃げ遅れた屋敷の侍女たちの半数は犠牲になるか、倒れて東方軍の慰み者になった。

ユリウスはここまでに武器を持ち替えながら単身で東方、北方軍、ワイバーンを計100人は屠った。
既にアルラウネとの契約は消えており、散花の力はないとはいえ、その強さは圧倒的だった。
「まるで嵐のようだ…」
タヌアの兵たちはユリウスを見てあまりの強さに恐れた。
船に乗り込み、無事を確認すると早くも大陸のリフティス領トバに出航する。
タヌア領主の息子らは、タヌアの残存部隊に「徹底抗戦をして、無理そうなら降伏するべし」と伝えた。
船の中でタヌアが完全にリフティス領になることを、タヌア領主の息子、アパパが承諾し調印した。

東方の毒矢や毒武器にやられ、瀕死の重傷を負ったポーレットは、クロードの元で息を引き取った。
クロードはユリウスの息子、タヌアの領主として恥ずることもなく、泣き腫らした。ポーレットは彼にとって初恋の人のようなものだ。

さて、トバへの帰途の途中、敵の追撃部隊が迫ってきていた。
その規模から、狙いは領主やユリウスではなく、タヌアの侵略と思われる。
恐らくはスグァなども東方軍によって攻撃を受けたのだろう。

ユリウスは傷ついた兵たちを休ませ、残りの部下とともに船の武装であるアルヴァレスタのカタパルトに立った。
血まみれになった筋肉が躍動し、強力な矢、火矢、火薬が次々と北方のワイバーン兵、東方の武装船を打ち抜き、敵の追撃はぴたりと止んだ。
こちらも船にそれなりの被害を受け、ユリウスは部下に任せると、自分の手当てをお願いした。

ユリウスの肉体は無数の生傷や毒で傷ついており、手当てには時間を要した。
しかし、ある程度の治療が済むと、タヌアの女官たちを個室に呼んで抱きはじめた。
それだけに飽き足らず、船を漕ぐトバの海女に対しても手を出し始めた。
海女を膝に抱え、全裸にすると、他の海女たちとともに船を漕ぐ。
船の揺れと共にユリウスの腰と海女の乳房がバウンドし、より強力な刺激は嬌声となり、
海鳥の鳴き声とともに海原へと響きわたった。
トバに着く直前には、領主の一族以外の女は全てユリウスに手篭めにされていたという。

その数日後、ユリウスらはリフティス入りした。
闘華祭で優勝したのは、ユリウスであると、タヌア新領主アパパから認められ、
ユリウスは拍手喝采で迎えられた。

ジョゼットはどんな形であれユリウスに愛され幸せだった。
しかし、短い間ではあったが、花の咲き乱れるタヌアの街が恋しく、
高い空と青い海に思いを馳せた。

121 : ◆L3xI4/6Yuw :2015/11/24(火) 11:23:20.65 0
〜エンディング〜


タヌアは東方の侵略に対して降伏し、リフティス大使館は東方の軍による詰所となった。
この戦いでタヌア側は民間人も含めて1500人以上が死亡し、東方側も1000人以上の戦死者を出した。
これにより一時的にとはいえ、タヌアは大陸などの情報が絶たれた。
すぐに統治がなされ、東方人と一部のタヌアの豪族が各地を治めることになった。
東方の文化は比較的タヌアで馴染みがあったため、猛反発というほどには至っていないが、混乱はしばらく続くようだ。

ニタリアとトラッシュは小さな集落の廃屋の中で、これからについて語り合っていた。
大怪我をしたピエールはまだ自力で歩くことができず、馬小屋の跡地で二人の世話になりながら、山脈への夢を語っている。
実は二人のみならず、ピエールも「散花」の力を失っており、ラヴニルはすっかりお飾りになっていた。
「きっと何とかなるはずだ」
トラッシュがそう呟くと、ニタリアはトラッシュの胸に寄りかかった。
高い椰子の木と丸々と実るココナッツを、強い光が照らしていた。


……
エンド


【タヌアを稚拙な文章ながら締めさせていただきました。
今後、続き・もしくは新規プレイを書きたい人がいたらどうぞ。これでユリウスのタヌアでの冒険は終了です】

122 :名無しになりきれ:2015/11/25(水) 07:05:46.38 0
いいぞいいぞ!
さすがユリウス!
また書いてくれ

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